マナーうんちく話456≪乾杯と献杯③献杯の意味とマナー≫
最近セミナーや講演会終了後に、「葬儀」に関する質問が目立ってきた感が有ります。
少子化と超高齢化は「少子多死社会」を作ります。
つまり産まれてくる子より、亡くなる高齢者の方が多い社会になったということで、今後も葬儀はますます増えるでしょう。
中でも葬儀と言えばまず思い浮かべるのが「香典」です。
知っているようでも、いざという時に自信が持てないのが香典に関するマナーではないでしょうか?
今回は「実の親の葬儀だけど、子どもは香典が必要か?不要か?」ということに触れてみます。
このような場合は家庭の環境や状況、あるいは考え方や感情があるので一概には言えませんが、一つの目安になるのが家族と同居しているかどうかです。
たとえば親と同居していた長男が喪主もしくは施主になった場合は、長男は香典を出しません。
但し葬儀費用を支払わなければなりません。
そして既に家から出て別居している次男や3男の場合は、香典を用意した方がいいでしょう。しかも多めに出した方がいいと思います。
なぜなら葬儀費用を負担しないので、その分高額に香典を包むということです。
一般的には10万円が多いようです。
もし結婚していれば夫婦で一つの香典になりますから夫婦で10万円でしょうか。さらに供花も必要でしょう。
加えて初7日法要の香典も必要です。夫婦で2万円が多いようです。
但し親の葬儀は兄弟姉妹で出す場合もあります。
このような場合は、兄弟姉妹は、香典は不要と考えます。
ちなみに「香典」とは焼香の時に使用する香の代金のことですが、香は高いので、香料として野菜や米やお金でお供えしたわけです。
地域によっては故人と血縁が深い人は香典を米俵でお供えしたとか・・・。
また葬儀には何かと手間暇が要するので、香典を出せばいいモノではありません。その手伝いも大変だったようです。
しかし家族や地域の絆はそのような中で育まれるので、冠婚葬祭行事は大切にしたいものですね。
次回に続きます。