マナーうんちく話490≪人生が好転する、美しい立ち居振る舞い①≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

古今東西、老若男女を問わず、品の良い印象を受けるのが「美しい立ち居振る舞い」です。

相手から好感をもたれる条件のうち、視覚から受ける要素は最も重要ですが、遠くからでも目に着くのが、今回のテーマである「立ち居振る舞い」です。

立ち居振る舞いと言う言葉は、なんだか堅苦しくて窮屈なイメージが有りますが、正しい認識と、ポイントさえ覚えて頂ければ、誰でも、どこでも、経費を掛けず、簡単に出来、それでいて好感度が大きくアップして、人生が前向きになる効果が期待できます。

先ず、「立ち居振る舞い」とは何か?と言うことですが、「立ち居」&「振舞い」と理解して頂ければよいと思います。

「立ち居」とは、漢字が表す通り、立ったり、座ったりすることです。
座わると言う行為は、畳に正座する場合もありますし、椅子に腰掛ける行為もあります。

「振舞い」とは、動作や行動を意味します。

従って、「立ち居振る舞い」とは平たく言えば、立ったり座ったりする際の、身体の動かし方や、身のこなし方です。

以前にもお話ししました通り、日本人女性が着物を着て、畳に正座したり、立ったりする姿は、西洋人にはまねのできない美しさです。

ちなみに、先日開催した、「和の礼儀・作法と和食のテーブルマナー講座」は、お陰さまで大盛況でしたが、定員20人中、着物姿で参加して頂いた方が7人いらっしゃいました。

そして、その中の着物の着付けの講師をされている方に、畳の上で、立ち居振る舞いの実践をして頂きましたが、とても美しくて見事でした。

これこそ先人が残してくれた日本人の貴重な宝で、絶やす事無く、後世に伝え、残していきたいと願っています。

たまに「立ち振る舞い」と言う人もいますが、この場合は「居」が有りませんので、「立ったままの身のこなし方」になりますが、現代では「立ち居振る舞い」と同じ意味で使用される場合もあるようですね。

また、「振舞い」には、単に動作や行動のみならず、「もてなし」とか「饗応」の意味もありますが、今回は触れません。

以上、これまでのお話しで、立ち居振る舞いとは何か?がご理解いただけたと思いますが、実は、今回再度、立ち居振る舞いを取り上げたのは、立ち居振る舞いには、さらに奥深い意味が有るからです。

ところで、朝カジュアル姿で散歩している時と、夜タキシードやフォーマルドレスに身を包みホテルのディナーショウに行った時を思い浮かべてみて下さい。

一人アパートで夕食を食べている姿と、大切な人と一流レストランで正装してディナーを食べている姿を思い浮かべてみて下さい。

いずれの場合も、「話し言葉」も「立ち居振る舞い」も異なっていると思いますが、如何でしょうか?

このように、時と場合によって、立ち居振る舞いに大きな変化が現れるのは、立ち居振る舞いには、「心」の在り方が大きく関わっているからです。

前述した、「和の礼儀作法と和食のテーブルマナー講座」の時に、着物姿での、見事な立ち居振る舞いを披露して頂いた、着物の着付け講師がより美しく見えた理由も、そこには、心のこもった立ち居振る舞いが有ったからにほかなりません。

立ち居振る舞いの基本は「一回一動作」ですが、これは、その都度、全ての行動に心を込めることです。

次回はちょっとしたことで差がつく、好感の持てる美しい立ち居振る舞いのポイントに触れます。


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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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