マナーうんちく話2229《気軽に楽しみたい飲み会やお酌文化とその効能》
晩秋から初冬、すなわち11月から12月上旬にかけて、穏やかで温かい天候を「小春日和(こはるびより)」と言いますが、昨日(11月25日)は本当に心地良い日でしたね。
しかし、この時期の天候は移り変わりが大きいのが特徴で、今日は打って変わった天気になりました。そして、気象庁の冬(12月から2月)の3カ月予報では、西日本は例年より寒くなるそうです。
ちなみに、さらに冬が本格化した頃の、穏やかに晴れた日は「冬日和(冬日和)」と言います。
さて、昔から、コートは紅葉が色づく頃から着用して、桜が満開になったら不要になると言われます。
コートとマフラーが必需品になりましたが、その扱いに戸惑っている人も多いと思います。
コートやマフラーは、他家や他社を訪問した時、脱ぐタイミングが大切です。
コートもマフラーも欧米から入った文化だと思いますが、日本とは根本的に異なる点が有ります。
すなわち、日本は部屋の中では履き物を脱ぎますが、欧米では履き物を履いたまま部屋に入ります。
従って、欧米スタイルのマナーでは、コート等を着用したままお邪魔して、「コートを預かりましょうか?」と家主に言われたら脱ぎます。
ここでの「コートを預かる」と言う意味は、「どうぞ部屋に上がって下さい」と言う意味です。
但し日本では、コートもマフラーも脱いで、お邪魔する方が望ましいと考えます。特に、目上の人の訪問や、ビジネスシーンでは、外で脱いでから、玄関に入られるようお勧めします。
その際、コートやマフラーはキチンと畳んで下さいね。
出来れば、裏返しが望ましいです。
なぜなら、コートもマフラーも外で着るもので、埃が付いているからです。
裏返しにたたむと言うことは、その埃を部屋に入れない思いやりです。
さらに、インフルエンザの流行期や花粉症などの予防にもなるからです。
それから、コートは部屋では脱ぎますが、羽織は一般の部屋では着用しても良いと言われております。
また、客人を迎える際は、玄関でコートを預かってあげて下さい。
コート掛けが玄関に有るのはそのためです。
客人は、家主から「コートを預かります」と言われたら、遠慮なく「ありがとうございます」「よろしくお願い致します」と言って預けて下さい。
帰る時には、コートもマフラーも外に出て着るのが基本ですが、「どうぞこちらでコートを着て下さい」と言われたら、「ありがとうございます」「お言葉に甘えさせていただきます」と言ってコートを着ます。
但し、マフラーや手袋は外でお願いします。
余談事ですが、カップルでフレンチレストランなどに出かける際は、「レディーファースト」の原則が働きますので、レストランの案内係(キャプテンやマネージャー)、もしくは男性が、女性のコートを脱がせます。
クロークなどに預けるのも、男性の役割です。
折角お洒落なコートを着て一流レストランに食事に行っても、女性が自らコートを脱いだり預けたりしては、勿体ない話しになります。
国際化に対応するとは、単に英語をしゃべるのではなく、このような仕草にも慣れることが大切だと思うわけですが、如何でしょうか?