マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
10月に入り、改めてネクタイを締めて出勤される方も多いのでは・・・。
クールビズとかウオームビズの言葉に押されて今ではあまり聞かなくなりましたが、10月は、もともと「衣替え」の季節です。
服装や小物や部屋のインテリアなどを変えて、上手に季節感のチェンジをされるのも気分が一新して良いですね。
さて、衣替えですが、もともと平安貴族の間で始まった習慣ですが、この時は年に2回着替えましたが、江戸時代の武家社会では、年に4回衣替えをしていたそうです。
礼儀・作法の価値観にせよ、身嗜みにせよ、当時の公務員(武士)は結構堅苦しかったようですね。今のスーパークールビズの恰好を見たらどのように思うでしょうか?
そして、明治になると、官公庁や銀行・商社など、制服着用のところで、6月と10月になり現在に至るようです。
また、衣替えの季節には、大切な衣類をカビや虫から守るために、天気の良い日を選んでお手入れするのもお勧めです。
マナーには、人へのマナーと、自然や神様・仏様へのマナー、さらに物へのマナーがありますが、上手に調和することが大切です。
ところで皆さんのクローゼットの中に「洋服ブラシ」は有りますか?
そして、クローゼットの中は綺麗に整理・整頓されていますか?
目に見える所、特にインテリアなどには細かい神経を使うけど、見えない場所、例えば引き出しとか箪笥の中は、意外におろそかになりがちです。
勿論クローゼットの中は、人に見てもらう場所ではないので、不必要に人目を気にすることはありません。
しかし、常にキチント服が収納されていたら、服を取りだしたり、コーディネートする時も楽になります。
また、衣類への思いやりになります。
しかし、収納が乱雑だと見た目にもだらしないし、着る時に余分な時間がかかります。衣類がシワになるし、痛む元にもなり、マナー精神に背きます。
ちなみに、日本の台所事情は世界一の物持ちだそうです。
和食・洋食・中華料理ができる調理器具や器や食材が揃っています。
食事の献立も多過ぎて、何にしようかと迷います。
贅沢この上ない台所ですが、整理・整頓は行き届いておりません。
衣類もそうです。
日本のファッションセンスは世界屈指ですし、四季を通じ非常に沢山の衣類を持っています。衣類があり過ぎて選ぶのに苦労します。
クローゼットの中も、冷蔵庫の中と同じで、ギュウギュウ詰めでは有りませんか?これでは機能しません。
10月の衣替えを機に、クローゼットの中を整理されるのもお勧めです。
そして、日常生活で身に付けたり、使用している物を大切にされることもお勧めです。
なぜなら、物を大切にすると、次に人への思いやりの心が湧いてきて、人間関係が良好になり、人生が好転するからです。
料理のプロは厨房をとても美しく使います。
お洒落も同じような事が言えるのではないでしょうか。
クローゼットの中を常に美しく保つ人、そして外出から帰り、着用した衣類をクローゼットに収納する時、ブラシをかけて丁寧に収納できる人は、本当のお洒落美人です。