マナーうんちく話251≪電話のかけ方のマナー≫
マナーうんちく話69《評価が高い職場とは?》
今までは個人を対象に多種多様なお話しをしましたが、たまには組織全体のことにも触れてみたいと思います。そこで今回は、外部からのお客様に「この職場(会社)は素晴らしいなー」と感じていただける、とても大切なマナーについて解説いたします。
●挨拶
○受付の印象はその会社のイメージを象徴します。ドアが開いて、お客様が入って来られたら、「起立してにこやかにあいさつします」。起立して、笑顔で、キチンとした挨拶は最高のおもてなしです。
○廊下等でお客様歩すれ違った際に、立ち止まって会釈(15度位頭を下げる)が出来れば最高です。ここにその職場の品が出ます。是非お勧めします。
●お客様の取り次ぎ
○笑顔のお迎えが一番です。
○お客様から名刺を頂く時には、両手で受取、頂いた名刺を胸のあたりに置くと美しくみえます。そして取り次ぎは正確さが基本です。
○名指しのお客様が来られたら、先ずは名指しされた人に、取り次ぐべきか否かを聞くことが大切です。その際お客様の要件を聞くことも大切ですね。
また場合によっては面会を断らなくてはならないケースもあります。これはお客様の意向に背くことになるので、特に礼儀正しく接することが必要です。取次が出来ないことを心からお詫びするとともに、その理由も必要でしょうね。ただ取次が出来ない場合は色々な理由が考えられますので、必ずしも正直に話す必要はないと思います。お客様に納得していただける理由が欲しいですね。
○長時間お待ちいただく時には、その理由をはっきりと伝えるべきです。そして長時間お待ちいただく失礼を、丁寧にお詫びすることです。
○お客様を、名指しした人の所か、応接室などに案内する時の上品なマナーは、基本的には、お客様の歩くスピードに合わせ、お客様の左斜め前を歩くことがおすすめです。
○名指し人や応接室に入る時にはノックが必要です。
2回のノックはトイレでする時で、上司や応接室の前でのノックは3回がお勧めです。
●職場の整理・整頓
○今、世界を視野に入れた課題は、「平和」と「環境」です。環境と言っても大げさに考える必要は有りません。殺風景な空間より、一輪の花が活けてあるだけで雰囲気はとても好転します。観葉植物の手入れが行き届いていることも大切です。感性とはすなわちこのようなことです。そして、感性は理屈ではありません。心遣いから生まれます。
○席を立つ時には、椅子をキチンと机の中に入れて下さい。
私は学校でマナーの話をする時には、いつもこのことをお願いします。とても大切なことです。
○職場の評価はトイレで決まる
トイレは最もプライベートなところです。従ってそこがキレイか否かで、本音の心配りが見え隠れするのではないでしょうか?トイレで手を洗って、そのしずくをキチンと拭いて、キレイにして出ることは、小学校高学年レベルのマナーです。
○トイレットペーパーの扱い方
トイレットペーパーを使い終えたら、その紙の端を三角にして下さい。ホテルのような感じになります。自分の後から使用する人への温かい心配りです。職場全体のイメージアップにつながります。
●職場の評価を大きく左右する電話の応対
電話上手になって下さい。受話器は基本的には利き手の反対側で持ちます。効き手は「メモる」ために使うからです。受ける時に、6回以上コールがなったから、「お待たせいたしました」のひと言を入れて下さい。相手に掛ける時には、7回か8回鳴らしても出なかったら一応は切ります。
また電話をきる時には、なるべく相手より遅く切ると好感が持たれます。受話器を置く際には、直ちにおくのではなく、1、2、3とゆっくり数えてからがいいですね。
●その他
○一度に複数のお客様が来られた時の対応
一度に二つをこなすことは困難です。最初の方を優先し、後の方には「少々(しばらく)お待ちください」とお断りし、最初の用件を済ませて次に移るのが基本です。
職場の評価は数字で決まる場合が多いと思いますが、意外に数字より大切なものが多々あります。そして職場を訪ねて来られる方は実に多様です。差別なく気配りしたいものです。
前回のコラム「差別」と「区別」を参考にして下さい。