平松幹夫の【マナーうんちく話≪予告編≫】

平松幹夫

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今年の夏は殊のほか生ビールが美味しく感じられました。量も少し増えましたけど・・・
本当に暑い夏でした。過去形ではなく、まだ進行形ですが・・

「気温」も高かったけど「円」も高くなりました。
そして、ついこの間まで「年金」が消えたといって騒いでおりましたが、今度は「高齢者」が消え、挙句の果てには「児童虐待の97人」が消えました。

とんでもない夏になったものですね。
高齢者所在不明問題も児童虐待も、少子高齢社会における家族、親族、友人、職場、地域コミュニティーの在り方、さらに貧困という共通した大変深刻な問題がその背景にあるようです。そしてこれらは自殺、離婚、未婚化、晩婚化、若者の早期離職等などにも関連してきます。


コミュニケーションの手段は昔と比較にならないほど発達しましたが、人と人との絆はすっかり希薄になってしまいました。何とも皮肉な現象ですね。

また日本には「衣食足りて礼節を知る」という故事熟語があります。
「衣」は有り余っています。ファッションだって世界のトップクラスです。
「食」についていえば、日本は世界一の飽食の国です。
だったら「世界一の礼節のある国」に返り咲いてほしいところですが、現状は残念ながら「衣食足りすぎて礼節を欠く」といったところでしょうか。
これまた皮肉なことですね。


生活が便利になり、物が豊富になることはうれしいことですが、一番大切な人間関係が希薄になるのはなんともさびしい限りですね。

本当に幸せな生活とは、「物の豊かさ」より「人間関係の豊かさ」の中にあるということを再認識したいものです。
勿論様々な考え方があってしかりですが・・・

そして豊かな人間関係を築くには「マナー」は必要不可欠です。

公民館、ホテル、企業、学校、カルチャー教室、地域等で「和食・洋食のテーブルマナー」「ビジネスマナー」「人間関係のマナー」「冠婚葬祭のマナー」等など様々なマナーのお話をしておりますが年々関心が高まってきているような気がします。

またお陰さまで「マイベストプロ」を見ていただいた方からも、問い合わせやら講演依頼を結構いただくようになってきました。
今まで全くご縁がなかったようなところからの依頼や問い合わせがありびっくりするやら嬉しいやらです。

さらにマナー講座の受講生の方が、「コラムを楽しみにしているよ」とお声をかけてくださったりで、期待以上の効果に、この場をお借りして深謝いたします。


ところで日本人の心の歌として親しまれてきた「故郷」という学校唱歌をご存知でしょうか?

この歌の2番に「如何にいます父母、つつがなしや友がき・・・」という歌詞があります。父母を尊い、友を思いやるという意味です。日本人は昔から本当に友達や親を大切にし、それを美しい言葉で表現し、日常生活の中で実践してきました。

「村祭り」「仰げば尊し」「旅愁」等の歌からも同じようなことがうかがえます。

これらの歌ができたころは貧しかったけど「不登校」「いじめ」「虐待」等とは無縁だったようですね。
加えて、世界に誇る「礼節」を兼ね備えておりました。


子供の見本になるべき大人が、便利さや豊かさのみを追求した結果、友によりよく生きるための思いやりの心を忘れてきた現状をしっかり見つめなおし、倫理観の低下や風紀の乱れを正すべき時が来ているのではと思っています。

早い話、日本人が本来持ち合わせていた「心の再構築」をはかるときに来ているということではないでしょうか。


ということで「マナーのうんちく話」を9月からシリーズでこのコラム欄で展開できたらと考えております。

四季折々のしきたりに関するマナー、話題になっているキーワードに関するマナー等をうんちく満載でお届けできたらと思っています。
ぜひご覧ください。


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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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