マナーうんちく話2229《気軽に楽しみたい飲み会やお酌文化とその効能》
日本の夏は高温多湿で、過ごしにくく体力も消耗します。
扇風機もクーラーもない昔の人は大変だったようです。
そこで日本人は頭を使い知恵と技を結集しました。
土用の丑の日にウナギを食べる習慣も、
このようにして生まれた「食の知恵」でしょうか。
鰻が夏バテに効くということは
万葉集の時代から発信されていますが、
「土用の丑の日=鰻の日」となったのは、
かの有名な平賀源内先生が、
「本日土用ウナギの日」というキャッチコピーを創ってからだというのが定説のようです。
そして高栄養科のウナギ料理は、圧倒的にかば焼きが支持を得ておりますが、
フランス料理の「鰻の赤ワイン煮込み」も絶品です。
ボルドーの赤ワインとともにお試しみ下さい。
勿論、冷酒にかば焼きもうれしい限りですが・・・
私はフレンチ&和食のテーブルマナーも専門領域ですが、
いずれにせよ「酒」は飲めるに越したことはないですね。
健康リスクが最も高くなる夏に考案された「スタミナ食」。
筆頭は鰻でしょうが、安くありません。
そこでお手頃価格で、美味で、平松一押しの暑気払いは
「甘酒」です。
冷たいものでもいいですが、温めて生姜をすりおろしていただければ最高です。
甘酒といえば冬のイメージが強いようですが、甘酒の季語は夏で、れっきりとした夏の飲み物です。
しかも栄養満点です。栄養補給のための点滴に匹敵するくらいだそうですよ・・・
歴史も古く平安時代には登場してきます。
勿論その当時はごく一部の特権階級の人だけが食することができたようですが。
近年の暑気払いは、夏の暑さやストレス発散のための「飲み会」になっていますが、本来は薬や酒を飲んで体の熱気を払うことが暑気払いです。
その意味においても甘酒は最高の暑気払いです。
この夏、ぜひお試しください。