核保有発言に見る根本的な問題　～そっちがその気ならを誘発。反面教師・他人の振り見て我が振り直せ～

非核三原則を表明している日本において
政府関係者が核保有発言（核兵器保有の必要性）をしたことで
抗議や懸念の声など周辺国にまで影響が及んでいます。

非核三原則の見直しは過去にも声が上がったことはありますが
この種の発言においては核保有の是非についての議論（内容そのもの）より
まずもって根本的に大きな問題があります。

確かに周辺各国が核兵器開発を進め
核の脅威にさらされている情勢において
いつまでも米国の核の傘に守られていて良いのか（米国頼み）といった状況に対して
日本も独自に核を保有するべきではないかといった見解が出てくるのは不思議ではありません。

では一体この種の発言の何が問題なのかと言いますと
周辺各国を“刺激する”だけでしかないことです。（緊張状態にする）

これは北朝鮮が周辺各国に対して
自衛のために核武装するといった主張をしているのと同様の内容で
単に周辺各国を刺激し、緊迫感を与えているのと何も変わりません。

北朝鮮は核開発を進めており
日本は見解が出ているだけといった違いはありますが
発言内容としては同様の緊張感を周辺各国に与えているのではないでしょうか。

つまり自身は意図していなくても
周りには単なる刺激でしかなく
いくら正当性を主張しようとも脅しにしか聞こえないというわけですね。
（周りを刺激するような意図はなくてもそう捉えられてしまう）

更に問題なのは
いま現実（実際問題）直接核の脅威にさらされているわけではないのに
このような発言をすること自体が（見解を示すこと自体が）大きな問題なのです。

今まさに核攻撃の脅威にさらされており
喫緊の課題として対応が求められる状況であるならまだしも（速やかな対応が必要な事態）
ただ懸念があるからといって理解を求めるわけでもなく
強引に独断で主義主張を押し通そうとする姿勢はどこぞの国家と同じで
（北朝鮮に限らず自国ファーストを謳う国だったり領土拡大のため戦争を始める国など）
何も問題がないところに火種を起こす問題発言でしかないということ。

繰り返すようですが
たとえ今後の脅威に対する備えといった一見解であったとしても
それは北朝鮮の主張と何も変わらないということと
周りにとっては脅しでしかないということです。（緊張を生み、脅威でしかない）

つまり現状況下において発言する（見解を示す）こと（事態や状況）ではないということです。

もっとも、SNSなど利用する私も他人のことは言えませんが
プライベートな場と公の場とは違うということを理解し
発言には十分注意する必要がありますね。
（SNSでの誹謗中傷などを含め）