傾聴だけではダメ。フィードバックこそカウンセラーの腕の見せどころ
例えば歯が痛いときは歯医者さんに行くように
体の不具合や不調があればお医者さんに診てもらいますし
トラブルや紛争といった裁判沙汰になれば
弁護士に解決を委ねると思います。
このように何か問題や悩み事を解決したいときには
その道の専門家に解決を委ねるのではないでしょうか?
(自分に成り代わって解決してもらうよう依頼する)
しかし同じ悩みであっても
心の悩みの専門家(心理カウンセラー)に心理カウンセリングを依頼しても
自分に成り代わって悩みを解決してくれるわけではありません。
そしたら心理カウンセラーは何をしてくれるのか?
悩み事を聴いてはくれますが
自分の悩みを心理カウンセラーが成り代わって解決してくれるわけではありません。
そもそも心の問題は体の悩みとは違って
自分以外の誰かが成り代わって解決できるものではないんですね。
じゃあ依頼しても解決してくれない心理カウンセラーって
一体何のために存在しているのかと疑問に思われるかもしれませんが
心理カウンセラーができることといえば
解決までのサポートやそのお手伝いでしかありません。
結局自分が抱える心の悩みというのは
最終的には自分にしか解決できないのです。
しかし反対に考えると、自分次第で悩みは解決できるということなんですね。
そもそも心理カウンセリングに対するイメージや
考え方から大きな誤解があると言えますが
心理カウンセリングは「相談」を依頼するのであって
解決してほしいと依頼するものではありません。
(あくまで主体は自分)
もし具体的な解決を望むのであれば
それこそ医師や弁護士、行政サービスを利用するなど
対応してもらえる機関に解決や協力を依頼するか
問題の対象相手に直接実力行使に出る必要があります。
しかし心理カウンセラーにはそんな権限も権力もありません。
そしてもう一つの誤解は
自分の心の悩みというのは、誰かに解決を委ねるものではないということ。
誰かが何とかしてくれる解決というのは
自分の意志に反する結果を招くということでもあり
自分の力で何かを成し得たわけではないので
また何か問題が生じても結局誰かに解決を委ねるばかりとなり
誰かがいなければ自分では何も立ち向かえないということ
全部受け身の人生を生きることになってしまうんですね。
(つまり降りかかる苦しみも全て受け続けるだけの人生であるということ)
心理カウンセリングそのものは直接何の力もありませんが
心理カウンセリングはそういった受け身の人生(苦しみ)に対して
立ち向かっていける心の強さを養っていくものなんですね。
まずは回復、そしてトレーニングを積む事によって
困難に立ち向かっていける心の強さを
心理カウンセラーと一緒に養っていくのです。
必要とあれば誰かの力を借りることも心の強さであり
決して全て自分一人の力で乗り越えようとすることが心の強さではありません。
心理カウンセリングに問題を解決できる力はありませんが
心の強さを養っていく力は他ではなかなか体験できないでしょうし
受け身ではなく自分の意志で生きていけるように
「自己実現」のお手伝いをさせていただきたいと思っています。



