認知症だから厄介者なのではない ~認知症は誰にでもある症状~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

皆さんは認知症の人やその症状について
厄介なイメージがあると思いますが
確かに健全な人からするとそのとおりですが
認知症であっても人の心には感情があるんですね。

感情とは常に一定ではなく
健全な人でも感情の起伏があるように
認知症の人にもしっかり感情の起伏があるだけなのです。

その時々で調子も違います。

それは認知症じゃない人でもそうじゃないでしょうか?
いつも穏やかだったりイライラしてますか?
ときには物事が上手く行かず、モヤモヤした気分のときもあるのではないでしょうか?
注意されたり怒られて、気分が沈むことはないでしょうか?(気が滅入ったり)

このように気分や感情が常に一定の人なんていません。

ですから認知症の人でも同じ。
この人は認知症だから厄介なのではなく
健全な人と同じようにその時々によって調子が違うだけなのです。

認知症の人にこの人は認知症だからと決めつけて接しないこと。
厄介者扱いするように接しないことです。

厄介な人は認知症でなくても厄介です。
認知症だから特別厄介なのではありません。
確かに周りで介助などなさってる方にとっては本当にご苦労なことが多いですが
まずはこのことをしっかり認識しておいてくださいね。

認知症は認知症の症状で感情の起伏が激しいというより
いわば感情のコントロールが難しくなっている状態とでも言いましょうか。

健全な人でもそうですが、なかなか自分の感情を自分の思う通りに制御するのも難しいですよね。
怒られたり失敗しても平気なわけではなく
やっぱりどうして上手く行かないんだろうと自分を責めたりしてしまいますもの。

ときには何だそんな言い方、自分は悪くない(自分のせいではない)と
怒りの感情に振り回されるときもあるでしょう。

これって健全な人だけ?
やはり認知症の人でも同じではないでしょうかね?

認知症だからこれこれこういう症状というわけではなく
症状に振り回されることはあっても健常者と同じように
まずは自然体で接してみてはいかがでしょうか。

ただし今回のコラムで言う認知症の症状は
あくまで心理面(感情面)に特化した部分のみを扱ったものであり
幻聴や攻撃性、あるいはフラッシュバックといった認知症特有の症状とはまた異なるものだということを
ぜひご留意くださいませ。

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専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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