性別表記を完全になくしてしまうことへの困惑 ~性別問題はLGBTQの人だけの問題ではない~

テーマ:思考と考察・生き方を学ぶ

男女差別や性同一性障害といったLGBTQ問題など
昨今は性別を区別しなかったりあえて表記・記入しないような取り組みがなされてますが
私はそれはそれで良いと思います。

自分の性別に悩み苦しんでいる方にとっては
心の負担を軽減するためにも必要な取り組みだと思うんですね。

ぜひ社会活動として普及していけば良いなと思いますが
ただ性別を表記しない(明らかにしない)ことによって困る面も多々あると感じます。

例えば全く面識のない相手方とのやり取りで
メールなどでお問い合わせやご連絡を頂いた場合
性別がわからないのでお名前だけで対応の判断をしなければならないんですね。
(もちろんお名前だけで判断できない場合も)

文面から性別をうかがえる場合もありますが
あくまで自分勝手な予測でしかありませんので
相手を男性とか女性だとか勝手に思い込んで対応することになってしまいます。

ですので勝手に男性だと思い込んでいたお相手が
実は女性だったのかとあとから知ったりする場合もあるわけです。

別に男性でも女性でも、区別されなくてもどちらでも良いのですが
性別の分類に関わらず
相手の性別がわからないことによって対応の仕方が難しくて困ります。

相手がLGBTQの方ならそれで良いんです。
どっちかはっきりしてほしいと求めているわけではありません。

しかし相手のことがほとんど何もわからないということは(情報の乏しさ)
性別問題に関わらず接し方やコミュニケーションに困惑したり
時には支障をきたすようなこともあるわけです。

先程の例で言いますと、特に相手が性別問題などで悩みを抱えてない女性だった場合
こちらが男性だと思って(無意識状態で)対応していたとしたら
相手に失礼な発言をしてしまうケースも出てきますよね。

相手の性別が男女のどちらかはっきりしないということが問題なのではなく
(性別が重要なのではなく、本当にどちらでも良いのですが)
あまりにも相手の情報が乏しい場合にトラブルが生じることがあるということ。

先に相手の性別を情報として知っていれば(LGBTQであっても)
不要なトラブルは回避できるわけです。

そういう意味であまりにも極端に(認識上における)性差のない社会というのは
それはそれで何も問題ないのでしょうか?
LGBTQの方にとっても生きやすく、何もかもが上手く回る社会だと言えるのでしょうか?

先ほどお話したメールでのやり取りの話は一例でしかありませんが
性差(性別の違い)の認識を完全に取り払ってしまうことによって
誰も性別問題で悩みを抱えなくて済む理想の社会が築き上げられるとは
私にはとても思えないのですが皆様はいかがでしょうか?

私の意見(というより感想でしょうか?)への賛否ということではなく
皆様ならどのように考えるのかぜひご意見を伺いながら
社会全体でも議論の輪が広がっていくことを願います。
より良い社会の実現に向けて。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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