自殺防止に対する世間の無責任さ　～生きていても良いことがないから自殺を考えるのではないですか？～

2020年12月5日

テーマ：思考と考察・生き方を学ぶ

コラムカテゴリ：メンタル・カウンセリング

よく自殺はいけない、絶対ダメ、生きてたら良いこともあるなんて言われますが
私はただの無責任だと思います。

もちろん間違いではないですし、気持ちとしては全くの同感ですが
今がほんとに辛く、死んでしまいたいからそう思ってるのではないですか？

いけないなんてわかってますし、誰も心から死にたいだなんて思ってないはずです。

本気で思ってたらすでに決行してますよね？
いちいち心情を吐露するでしょうか？

生きてたら良いこともあるなんて
精神的に余裕のないときに、誰がそんな先のことなんて考えられるでしょうか？
しかもどこに良いことがあるだなんてそんな保証があるのでしょうか？

そんな先のことは良いから、今がこの苦しみから逃れたいわけですね。
今このときこそが苦しいのです。
無責任に先の話なんてしてもらいたくありません。

自殺を考えている人に、いけないとか良いことがあるだなんて
本当にただの無責任でしかないと思います。
誰に言ってるのでなくても、そんな発言をするより
もっと心の奥深くに寄り添う必要があるのではないでしょうか？

私は死にたいという気持ちを否定はしませんよ。

まずもう死んでしまいたいという要因が必ずあるからなんですね。
そこに目を向けて心の声を聴き、一緒に向き合っていくべきではないでしょうか？
誰がもう生きるのが飽きたから、暇だから死にたいだなんて考えるでしょうか？
必ずそう思うような要因があるはずです。

そして必要なのは直接的な問題解決じゃない。
人の温かい、優しい心に触れること。

自殺はいけないとか良いことあるとかそんな言葉より
寄り添う心が大切なのだと私は思います。

だから無責任にそんな言葉言ってほしくないんです。

ただ誰が言うかによって心の拠り所となるような良い面もあるはずですから
必ずしも無責任で発してはいけないということではありませんが
いけないとか自分の考えを相手（自殺を考えてる人）に向けるのではなく
その人が自殺を考えてしまうようなつらい状況（心境）にあるということを
まずは第一義に考えて寄り添っていきたいものです。