指導者や教育者が最も教えるべき肝心な事 ~教え方ではなく何を教えるか~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:教育・子育て

皆さんは人に何か教える時はどうやって教えますか?

物の教え方は人それぞれですが、例えばわかりやすく子供に何か教える場合
学校の勉強なら内容の解説や問題の解き方(あるいは考え方)だったり
運動や技能の習得なら技術的な指導をするのではないでしょうか?

大人でも仕事や習い事のレッスン教室だと
たいてい上司や先生といった指導者が目的を達成するための指導をすると思います。

確かに人に何か教える場合、教わる側も自分の要望がありますし期待にも応えたいですから
余計な事を教わるより早く答えや技能の習得など目的の達成を求めるので
必要最低限の事やそれに付随する事柄くらいしか教えないかもしれません。

もちろん利害が合致すればそれだけでも十分なのですが
基本的に人に何か教える場合、教えるのはその手段ではなく“心”を教えるんですね。

茶道や舞踊を教えるのでも、礼儀作法や技術の習得の前にその心を教えなければ
ただ自分の段取りや作業をこなしてるのと同じですし(教えてるのではなくさせてるだけ)
それを人に何か“教える事”だと勘違いしてるのです。

自分の段取りを押し付けるのは、人に何か教えた事にはなりません。

何事に対してもまず心を教えなければ、手段ややり方だけ教えてたのでは
それはただの段取りでしかないんですね。(教えるという作業)

教えるのは手段ではなく心なんです。
学ぶ事を“楽しむ心”。

心が伴わなければいくら物を覚えても全て段取りでしかなく
教わる方もそんな段取りを繰り返したところでちっとも楽しくなければつまらないですし
教わったのではなく言われた事をやってるだけですから自分でやったという充実感もありません。

物を覚えたり上達するというのは、楽しんで取り組むからこそ習得するのも早く物覚えも早いんですね。
これをやらなければ、こうしなければと使命感みたいにして覚えようとしても
それは学ぶ(習得する)楽しさを知らない無意味な事。(有意義ではない。考える力=学習能力が身につかない)

ですから子供にでも人に何か教えるんだったら、やり方や手段ではなくまずは心を教えるのです。
楽しむための心、学ぶ楽しさを知る心得とでも言いましょうか。
楽しみを知らずして何か上達する事はありません。
“好きこそものの上手なれ”なのです。

学ぶ楽しさを知ると楽しんで取り組めるため、教える側も教わる方もお互いやり甲斐がありますし
ただ一方的に教え教わるよりも目的の達成や物覚えも早くなるでしょう。

心理カウンセリングでも教える(提供する)のは悩みの解決法ではなく
心の処方箋(つまり人生を豊かにするための心)ですからね。

指導者や物を教える人間はただ教えれば良いのではなく
“何を教えるのか?”
この事を心得ておく必要があります。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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