なぜ見つからない?探し物を見つける心理学 ~探し物を見つけるためには順番が大事だった~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:仕事・生活・ビジネス

皆さんは何か探し物をする時、どのようにして物を探しますか?

どこにあったかなぁ?確かここら辺に置いといたんだけどなぁと、ただ漠然と手当たり次第に探してますか?
それとも一生懸命記憶を辿り、頑張って思い出しながら探してますか?

いずれにしてもこのように記憶を頼りに探しても、どこにいったか忘れてしまった探し物はたいてい見つかりません。

まだ若い時ならいざ知らず、それでもこのようにただ漠然と探し続けたところで
記憶を頼りにした方法ではなかなか見つからないんですね。

だってどこにやったか忘れたから、そもそもどこにしまったか思い出せないから探すのですから。
最初からわかってたら探さなくても直ぐに見つかります。

では記憶を頼らないで探し物を見つけるにはどうすればいいのでしょうか?

記憶に頼るというのは記憶を当てにしてるという事です。
今まで記憶を当てにして見つからないのですから、そんな記憶力を頼りにいくら探しても見つかりません。

こうして当てにならない記憶を頼りにしてるからいつまでも見つからないわけで
頼りにならなければ頼らなければいいのです。
記憶に思い出させるのではなく、自分の力で思い出すのです。
(自分の記憶であっても記憶任せにせず、自分の力で思い出す)

ここで大事なのは思い出すための順番です。
いきなりどこにあったかを思い出すのではなく、まずは自分は一体何を探そうとしてるのかを思い出す事です。
最初に自分が探そうとしてる物をハッキリとイメージし、色や形などを思い出す事。
思い出してしっかりと認知する事です。

でなければただ漠然とああいう物をあそこら辺にしまったはずだと記憶がボヤケたまま探し始めても
そもそも一体自分は何を探してるのかわかってないわけですから
何かわかってない状態でわからない物を探したところで見つかるはずがありません。

探してる内に見つかるだろうととにかく場所だけイメージして探してませんか?
探し物をしっかり認識しないまま場所だけ思い出そうとするから
ただウロウロするだけであちこちほじくり返しても見つからない。

探し物をする時はその内思い出すだろうと記憶を当てにして探し始めるのではなく
自分でしっかり記憶をコントロールして探すのです。

自分はこれから何を探すのかを具体的にイメージし(=認知)、それから目的の物を手がかりに場所を見当していくと
例えばテレビのリモコンならタンスの奥なんかにしまわないでしょうし
どこかへ持ち出す事もなければ大体置く場所なんて決まってますから
おおよそ置き場所の見当がつくので探し物も見つかりやすくなるというわけです。

最初に目的の物をしっかり認知して、そこからどこにやったのか?それをどうしたのか?など順を追って考える。
つまり単純に思い出そうとするのではなく思考するんですね。

いかがでしょうか。

このようにいざ何か探そうと思ってもなかなか思い出すのは困難ですから
思った時に慌てなくてもいいように、探し物をする時に見つけやすくするためには
普段から整理整頓を心がけ、いつも決まった場所にきちっと戻す習慣をつける事が重要です。

その時々で常に置いてある場所がコロコロ変わってたら、いざ思い出そうとしてもなかなか思い出せませんし
毎回探し物をする時はいつも謎解きをするような探し方をしなければならず
これではまるで自ら解決を困難にしてるようなものです。

ですからわざわざ思い出さなくてもいいように、普段から整理整頓を心がけてみてください。

私は思い出すには順番が大事だと言いましたが、厳密には何から思い出すかの順番ではなく
普段の整理整頓、常に決まった置き場所に置く、使ったら元に戻すと

“記憶の順番(整理整頓)”

つまり記憶の配置が大事だと言ってるんですね。
(難しく言えば空間認知能力の事。だから一般的に空間認知能力が高いとされる男性よりも女性の方が片付けが苦手な方が多い)

実は整理整頓や空間認知能力は、心理学上心の悩みに繋がる要因としても大きく影響してますので
物が片付けられなくて困ってる、あるいは探し物がなかなか見つからない
何だか物を探す機会が増えた気がするという方はぜひご相談ください。

イライラやメンタルの不調は、実はここに原因があったという場合もありますので
心理カウンセリングでその症状から悩みの原因にアプローチし、心と生活能力の機能改善に向けて取り組んでいきましょう。

最後に今回認知症との関連には言及しませんでしたが、やはりなかなか探し物が見つからないのは認知症とも大きな関連があります。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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