人はなぜそんなに他人の事が気になるのか? ~芯のある人が持っている、強さの秘密~
例えば自分が歓迎されてないと感じる所で人から何か頼み事をされても
やる気を持って取り組む事は出来ません。
引き受けたので仕方なくやってるだけで
言い方を変えれば無理にやらされてる状態と言いましょうか。
人から何か命令されて、やらされてやるような事に対し
人は自分が持つ本来の力を発揮する事など出来ません。
しかし自分が必要とされてるような所に行き
人から何か頼み事でもされたら
普段の倍以上の力を発揮する事だって出来るんですね。
別に頼まれてない事でも自分から率先してやろうとするくらい
やる気が湧いて来るものです。
つまり人は取り組む内容やその中身よりも
人から頼られたり脚光を浴びたり、期待感を感じる事によって
その時のモチベーションに大きく影響するわけです。
他にも車を運転する時に
人を乗せてる事を意識して運転するのか
それとも自分だけ乗ってる感覚で運転するのか
ただドライブテクを堪能するためだったり
目的地に移動するための手段としてだったり
その感覚によって運転の仕方も変わって来ますよね。
事故時の賠償額や保険料が気になる
あるいは燃費を気にしながら、車が傷つかないように気を付けてたりと
わざわざ意識はしてなくても
どういう感覚で運転してるかによって安全性にも関わってきますし
その他様々な分野にまで影響が及びます。
このように人の心は気分や感性で
発揮出来る能力や行動力まで変わって来るのです。
例えば人を責めて責めて、上から押さえ付けるように言い聞かせるより
下手に細かく指示せずとも、相手に任せて頼りにしてるくらいの感覚で接した方が
人は気分良く、何でも自分で考えてやるようになるのです。
もちろんそれで自分の思い通りになるわけではありません。
これは心理カウンセリングでも使われてる技法で
心理カウンセリングではクライエントさんにあれこれ指示はしませんし
どうすればいいのかは自分で考え、任せるようなやり方で接するんですね。
そうする事でクライエントさんは人から必要とされてる感覚が生まれ
つまりそれが自己肯定感に繋がり、行動変容にも繋がるというわけです。
人は人に命令されると守りに入ってしまいます。
逆に頼りにされると攻めに転じ、積極性が生まれますから
このようにして築かれた人間関係は活性化し
人生がより活発に、活動的なものに変わって行くのです。
もし気分が優れなかったり落ち込んでるような人がいれば
自分一人で何とかしようとしたり、相手を励ましたりアドバイスするよりも
人との接し方の中でお互いの感覚を活性化させると
活き活きとした人間関係の輪が広がって行くと思いますよ。
京都カウンセリングラウンジ
宮本 章太郎
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