イジメ・虐待対策への間違った認識と取り組み方

テーマ:教育・子育て

イジメや虐待の対策で、皆さん根本的に勘違いしてらっしゃるように思います。

というのも、どうしたらなくせるかと議論するのでも
○○する(やめさせる)とか、○○しないとか
全部自分の思いが優先なんですね。
そこには肝心の、イジメや虐待を受けてる人の思いはないんです。

イジメや虐待を受けてる人は、何を望んでるんでしょうか?
何を望んでると思いますか?

その一番肝心な部分は無視して、皆自分の思いばっかりです。

違うんです。
イジメや虐待を受けてる人の声に、まず耳を傾けるんです。
本人の声も聴いてない自分の思いなんて、単なる自己満足ですし
大きなお世話やお節介でしかありません。

心の悩みだってそうじゃないですか?
心理カウンセラーの私が悩みを聞いてあげますからといって
毎日毎日自宅に押しかけて来たり
細かい事を根掘り葉掘り聞いて来られたらどう思いますか?
鬱陶しくて仕方ありませんよ。
いい迷惑です。

本当にどうにかしたい、力になってあげたいと思うなら
自分がどうしたいかではなく、相手の声に耳を傾ける事。
自己満足での解決なんてあり得ません。
自己満足が問題解決に繋がるなら、そもそも悩みや問題にはなってないはずですから。

そして同じように必要なのが
イジメや虐待をしている人の声にも耳を傾ける事。

悩みや問題というのは、どちらか一方だけが努力や改善をして
解決に繋がるという事はありません。
必ず双方向の努力が必要になるんですね。

だからこそ両方の声に耳を傾けないと
イジメや虐待を受けてるからといって、その一方だけに肩入れしてしまうと
結局は相手を敵に回すだけですから
何の解決にもならないか、もっと問題がこじれるだけになります。

第三者が介入して議論を尽くす事は大事ですが
ただ単に両者の関係の中に第三者の思いを投入したところで
肝心の当事者同士の思いが反映されないと
勝手に争いに参加して来ただけの邪魔者になるんですね。

例えばある国家間の戦争に、第三国が軍需目的で参入し
武器や物資の支援をしてるようなものです。

そこには何が、どんな思いがあるでしょうか?
早く戦争を終わらせたいという思いがあったとしても
一緒になって戦争に加担してる事に変わりはありません。

イジメとは何か?虐待とは何か?その本質を理解する事。
そしてどうするこうするよりも、まずは両者の声に耳を傾ける必要があります。
それからどうしていけばいいかを考えるんですね。
ここを皆さん勘違いされてるように、私は思います。



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宮本章太郎(心理カウンセラー)

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