心理カウンセラーを志される方へ ~現役カウンセラーの視点から~
前回は、心理カウンセリングの秘密の保障についてお話しました。
・前回コラム「心理カウンセリングの守秘義務について・パート1 ~秘密の保障~」
<http://mbp-japan.com/kyoto/kyotocl/column/7671/>
今回はその続きですが、心理カウンセリングの実態や内容については秘密が多く
守秘義務を守りながら、どうやったら世に広まるのか?についてを考察しながら
カウンセリングが世に広まるための、危険な方向性についてをお話していきます。
カウンセリングを世に広めるにしても、危険な広め方というのがあります。
例えば他の商売なら、サービスや評判が良いと口コミで広まったりするものですが
心理カウンセリングは、例えカウンセリングを受けて満足したとしても
その評判などは口コミで広まらないでしょ?
当然です。
そう簡単に広まってもらったら困ります。
困ると言っても、私が特別個人的に困るわけではないですが
パート1でも述べたように
心理カウンセリングには守秘義務によって守られるという事情がありますし
秘密保持の観点からしても
口コミなどで盛んに、その内容が話される事は好ましくありません。
しかし心理カウンセリングというものを、もっと気軽に利用していただくためにも
普及浸透の目的で、世に広めていく努力は必要だと思います。
ではなぜ口コミなどによって広まるのは困るのかと言うと
心理カウンセリングが、物を売ったりサービスでお客様を喜ばすような
人気商売ではないからです。
心理カウンセラーは、人気を得るためや、それによって儲けるために
心理カウンセリングをやってるようではいけません。
心理カウンセラーに、大衆的な人気の獲得は必要ないのです。
ですから秘密保持のためにも、あまり口コミが広まらない方が好ましいのですが
カウンセリングの普及浸透といった観点からすれば、やはり広まる方が好ましいので
この部分のバランスは非常に難しいところです。
心理カウンセラーが人気取りに走ると
心理カウンセリングというものへの意識や、取り組み方が変わってしまいます。
心理カウンセラーの人気取り。
これが俗に言う、心理カウンセラーのタレント化なんですね。
タレント化したカウンセラーなんて
実際現場でご活躍されてる他のカウンセラーの方からすれば
いやいや違うでしょとしか思えません。
それでも、人気取りのためではなく、普及浸透のためならこの限りではありませんが。
一般的には多くの人に注目してもらって、多くの人に利用してもらった方が
事業を経営する立場からすれば、好ましい状況だと言えますが
心理カウンセリングにおいては、口コミの広まる事が、必ずしも良い事ではないのです。
もっと厳密に言うと、特定のカウンセリングルームの口コミが広まるという事は
カウンセラーが人気取りのために、カウンセリングをやってる事になるんですね。
もちろん、必ずしもそうだというわけではないですよ。
カウンセラーのタレント化が危険だとは言ってますが
例えばこの人は有名だし、めっちゃ稼いでるだろうなという人でも
稼いでるというのが決して悪い事ではありません。
稼ぐというのは、見方を変えればそれくらい人の役に立ってるとも言えますし
貢献してる証拠だというようにも考えられますよね。
しかし儲けてると言うと、ただ自己利益のために儲けてるように聞こえます。
稼ぐのと儲けるのとでは、少しニュアンスも違うんですね。
私が言ってる危険とは、カウンセラーが儲けに走る事の危険性であって
沢山稼いでる事自体や、そのように見える事が危険だと言ってるのではないのです。
そもそも儲け主義のカウンセラーに、人気が出るとはとても思えませんが。
心理カウンセラーは、あくまで心理カウンセラーである事を忘れてはなりません。
私自身もそうですが、このような危険なタレント化による
名ばかり売れっ子カウンセラーにはならないよう気を付けなければなりませんし
これから心理カウンセリングを利用してみようかなと思われてる方も
どうぞお気をつけてご利用くださいね。
もし怪しかったり疑わしい場合は、遠慮なく私にご相談くださいませ。
さて、それでは今回も長くなりましたので
次回は口コミの実態についてをお話していきましょう。
ご意見ご感想、あなたのお聞きになりたい事をお聞かせください。
メールでけっこうですよ。
必ず目を通します。
また、こんなテーマで書いてほしいというご希望も
併せてお待ちしてます。
京都カウンセリングラウンジ http://kyotocl.web.fc2.com/
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