思い込みのワナ
リュックマンの恐怖
満員電車で通勤しなくなって20年以上になります。ところが、最近、仕事の都合でたまに通勤時間帯に電車に乗ることがあります。
苦痛!!
ストレスのピーク!!
特に先日は最大のストレスを感じました。何があったのかと言うと、満員電車の中で私の周りの人のほとんどが、背中にパンパンになったリュックを背負っているのです。そのリュックが私の顔やら腕、背中と押し付けられ状態。
常識的には、満員電車に乗る時のマナーとしてリュックは前側にするか手に持つか、とにかく周りの人の邪魔にならないように気を使うと思います。
例えば、あなたが車を運転しているとします。もちろん、車はあなたの身体より大きいわけですから、感覚として車全体の大きさを把握して乗っていますよね。でないと車は傷だらけになりますからね(笑)
ところが、リュックを背負っている人は、1.5倍くらいスペースを取るリュックの大きさを把握していないことが不思議なんです。把握しておれば背負った状態で満員電車に乗りませんからね。
ただ、女の子がリュックを背負って満員電車に乗る理由は、パーソナルスペースを守るためかもしれません。パーソナルスペースは関係性や男女で形も大きさも違います。女性の場合は、本人を中心とした円形なので、少なくとも後方だけはリュックで守りたいという意識があるのかもしれませんね。
人間関係のブラックボックス
さて、本題はここからです。
この状態は、関係性が良くない時のコミュニケーションに似ています。以前、下記の「関係性コンディショニング」というコミュニケーションの流れをお伝えしたことがあります。
このループの中でブラックボックスになっている部分が2つあるという話です。答えは、「相手の認知」と「自分の行動」の2つです。相手の認知は、相手がどう思っているか解らないのは理解できますよね。ところが、自分の行動が解らないというのは不思議でしょう。
どういうことかというと、自分の表情や無意識の行動は、想像はできたとしても、誰かが隠しカメラで撮った映像を自分で観る機会がない限り解りません。
リュック事件も同じで、他人に多大な迷惑を掛けていることは、本人は認知していないのです。だから悪気はまったくないと思います。逆に怪訝な目でリュックを背負った人を私が見たとしたら、相手はこのオッサン、何を睨んでいるのかと思われるのがオチです。
この状況が、人間関係で陥りやすい負のループです。特に関係性が悪い当事者同士は、まったく状況が理解できないので、相手ばかり責めるようになります。その状況を第三者が観ると原因が手に取るように理解できます。
なので、夫婦ケンカの仲裁に入ると、何でこんなことでケンカをするのかと不思議に思えるものです。案外、人間関係が難しいと思うのは、当事者だけかもしれませんよ(*^^*)
【小さな実践】
自分が嫌な思いをした際に、その行為を自分もしていないかどうか、改めて俯瞰して確認する習慣を身につける