汝の哀しき性(さが)に泣け
あなたは悪くない。
あなたのせいではない。
あの人を救えなかった、変えられなかったのは、あなたの努力不足だからではないのです。
もっとこうすればよかった、どうしてもっとできなかったのだろう、と
そういう自分を責める考えが頭の中に湧いてきて、
悔やめば悔やむほど、その影は濃くなって行く。
あなたは万能ではない。
あなたがすべての責任を負うことはできない。
そして、そもそもあなたがあの人を変えることはできない。
人が人を変えるということは、そもそも無理なのです。
あなたがあの人を変えるのではなく、
あの人が「このままではいけない。何とかしなければいけない」と
自分で気が付かない限り、
人は変わることはできないのです。
ただ世の中には、なかなか自分を見つめることができない人がいるのも確かです。
すぐには自分の問題に気付かずに、あなたのせいだとあなたを追い詰める人がいるのも確かです。
それはそれで仕方がないこと。
あなたがその責任を負うことはありません。
あなたが自分を責める必要はありません。
<わたしはわたしの人生を生き、あなたはあなたの人生を生きる。
わたしはあなたの期待にこたえるために生きているのではないし、
あなたもわたしの期待にこたえるために生きているのではない。
私は私。あなたはあなた。
もし縁があって、私たちが互いに出会えるならそれは素晴らしいことだ。
しかし出会えないのであれれば、それも仕方のないこと>
(フレデリック・パールズ 『ゲシュタルトの祈り』より)