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「解離性同一性障害」とは?

岸井謙児

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テーマ:こういうことでお困りではありませんか?

このテーマでは、いくつかのこころの問題について簡単な説明をしてます。もしかしたら自分が当てはまると思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、くれぐれも自己診断せずに、気になる場合は必ず信頼できる専門の医師に受診してください。私たちカウンセラーは診断はできませんが、メンタルなケアが必要な場合はお力になれるかもしれません。ご相談下さい。

さて今日取り上げるのは「解離性同一性障害」。私たちは普段、「昨日の自分」と「今日の自分」は当然同じ自分だ、とか「自分」と言うものと「自分の身体」は一体だという感覚を当然のように受け入れています。こういう連続性や一体感を「同一性」と言いますが、時としてこの同一性が揺らいでしまうことが起きることがあります。

例えば、ある出来事の記憶がすっぽり抜け落ちていたり、まるでカプセルの中にいるような感覚がして現実感がない、いつの間にか自分の知らない場所にいるなど、「今ここにいる自分」が気づかない間に「もう一人の自分がいる」と言うような状況を考えざるを得ないというようなさまざまな状態が、いわゆる「解離症状」と言われる状態です。

症状は先にあげた以外にも様々ですが、その中でもいわゆる人格そのものが複数存在する「多重人格障害」を現在では「解離性同一性障害」と名づけられるようになりました。典型的な例は複数の人格をもち、それらの人格が交代で現れます。人格同士に交流がある場合もあれば、別の人格が出現している間は全くその記憶がない場合もあり、そうなるとやはり生活上に多大な支障をきたすことが多くなります。

以前私のコラムで解離性同一性障害の実話をもとにした映画「フランキー&アリス」を取り上げました。興味がある方はこちらをどうぞ
解離性人格障害の実話の映画化がこれ 映画「フランキー&アリス

さて当事者のお話を聞かせていただくと、そういう症状が出る以前に大変つらい日々を過ごされていたことが多く、それらのつらい体験を自分から切り離そうとするために自分の身を守る一種の防衛反応だろうと言うことが伝わってきます。虐待やいじめ、性的な被害や大きな事件事故などで受けた恐怖やショックを今の自分から切り離すことで、何とか今をやり過ごしている、と言うことだと思われます。ですからできるだけ安心できる環境で話を聞いてもらったり、家族や周囲の人が病気について理解することがとても大切です。

「自分」ではない「自分」が勝手に色々な行動や問題を起こすことがあるため、以前はドラマやテレビなどで興味本位に取り扱われることが多かったようですが、そこに至るまでの大変な背景や体験に対して少しでも社会的な理解が進んでくれることを願っています。

◇◆◇ こう言うことでお困りではありませんか? ◇◆◇
<全般性不安障害>色々なことが気になって仕方がない 
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/54859/
本当にこれが怖いんです <限局性恐怖症>
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/54983/
<選択制緘黙> 「話さない」のではなく、「話せない」のです。
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<身体症状症> 身体の不調が気になって頭から離れない
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優等生で甘え下手な真面目な人に多い「適応障害」
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「愛着障害」のもう一つのタイプ「脱抑制型対人交流障害」
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<凍り付いたまなざし>と心から<人を信じられない>「反応性愛着障害」
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子どもと養育者の良好な絆が生まれない「愛着障害」
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止めたいのにどうしても止められない「皮膚むしり症」
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髪の毛や眉毛 まつ毛などを抜いてしまう「抜毛症」
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捨てられないのか、溜め込みたいのか?「ためこみ症」
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こう言うことでお困りではありませんか?「強迫性障害」
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自分ではどうしようもないもどかしさ・苦しさ「チック症群」
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「不器用」という程度を越えて支障がある場合:「発達性協調運動症」
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怠けているわけじゃない!LD(限局性学習症)
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/57145/
実は本人も困っているんです「注意欠如多動性障害(ADHD)」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/57004/

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岸井謙児(臨床心理士)

カウンセリング・オフィス岸井

カウンセリング暦35年。子供から大人まで、うつ・対人関係の悩み・発達障害・不適応・ひきこもりに関わる問題に丁寧に、かつ誠実に対応します。また全国から電話・スカイプなどでも相談を多数受け付けています。

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