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子どもと養育者の良好な絆が生まれない「愛着障害」

岸井謙児

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テーマ:こういうことでお困りではありませんか?

このテーマでは、いくつかのこころの問題について簡単な説明をしてます。もしかしたら自分が当てはまると思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、くれぐれも自己診断せずに、気になる場合は必ず信頼できる専門の医師に受診してください。私たちカウンセラーは診断はできませんが、メンタルなケアが必要な場合はお力になれるかもしれません。ご相談下さい。

さて今日取り上げるのは「反応性愛着障害」。DSM-5では「反応性アタッチメント障害」と名称が変更されていますが、アタッチメントとは「愛着」のことです。では「愛着」とは何か?というと、「幼児期までの子どもと育児する側との間に形成される母子関係を中心とした情緒的な結びつき」という意味だと思って下さい。母(必ずしも血縁の母でなくても、母的な人)と子の間の絆、と言い換えた方がわかりやすいかもしれません。



この愛着は乳幼児期から幼児期にかけて生じますが、例え思春期・青年期あるいは成人になっても心の地層の一番深いところで私たちの人生を支え続くてくれています。具体的な母親や養育者に対する絆が、ひいては人間関係の、そして社会参加の基盤となる安心感や「きっと何とかなる」という希望を産み出してくれるのです。

ところがその時期に残念ながら、例えば虐待や養育能力のなさからくる不適切な養育にさらされると、子どもと養育者の間に良好な絆が育ちません。その結果さまざまな問題行動や不適応を起こしてしまうのが愛着障害と言われる障害です。

その現れ方は大きく分けて二つの様相が見られます。ひとつは養育者に対して情緒的に引きこもってしまい、あやしても笑顔を見せずに感情的な交流が難しくなってしまい場合と、逆に見慣れない大人にもなれなれしく近づいてためらいを見せないような行動を見せる場合です。前者を特に「反応性愛着障害」と言い、後者を「脱抑制型愛着障害」「脱抑制型対人交流障害」と言われます。

長くなるので次回は「反応性愛着障害」から説明していこうと思います。

◇◆◇ こういうことでお困りではありませんか? ◇◆◇
コミュニケーションの中でも言葉を発したり理解する困難を抱えた「言語症」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/56138/
たとえば<さかな>が<たかな>、<せんせい>が<ちぇんちぇい>になってしまう語音症
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/56249/
相手との関係に困難が見られる「社会的(語用論的)コミュニケーション症」
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「自閉スペクトラム症」ー対人社会性・コミュニケーションの問題ー
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「自閉スペクトラム症」-こだわりー
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実は本人も困っているんです「注意欠如多動性障害(ADHD)」
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英国自閉症協会の作成した自閉症児の世界を知る動画
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知的障害があるとは言えないが、ないとも言えない子どもと親の苦しみ「はざまのコドモ」
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読み終わると、暖かい気持ちと思わず涙が・・・「ちーちゃんはちょっと足りない」
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IQ(知能指数)だけで判断するものではない「知的能力障害」
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いわゆる<発達障害>と言われる「神経発達症群」
http://mbp-japan.com/hyogo/officekishii/column/55926/

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岸井謙児(臨床心理士)

カウンセリング・オフィス岸井

カウンセリング暦35年。子供から大人まで、うつ・対人関係の悩み・発達障害・不適応・ひきこもりに関わる問題に丁寧に、かつ誠実に対応します。また全国から電話・スカイプなどでも相談を多数受け付けています。

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