<身体症状症> 身体の不調が気になって頭から離れない
このテーマでは、いくつかのこころの問題について簡単な説明をしてます。もしかしたら自分が当てはまると思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、くれぐれも自己診断せずに、気になる場合は必ず信頼できる専門の医師に受診してください。私たちカウンセラーは診断はできませんが、メンタルなケアが必要な場合はお力になれるかもしれません。ご相談下さい。
さて今日取り上げるのは「反応性愛着障害」。DSM-5では「反応性アタッチメント障害」と名称が変更されていますが、アタッチメントとは「愛着」のことです。では「愛着」とは何か?というと、「幼児期までの子どもと育児する側との間に形成される母子関係を中心とした情緒的な結びつき」という意味だと思って下さい。母(必ずしも血縁の母でなくても、母的な人)と子の間の絆、と言い換えた方がわかりやすいかもしれません。
この愛着は乳幼児期から幼児期にかけて生じますが、例え思春期・青年期あるいは成人になっても心の地層の一番深いところで私たちの人生を支え続くてくれています。具体的な母親や養育者に対する絆が、ひいては人間関係の、そして社会参加の基盤となる安心感や「きっと何とかなる」という希望を産み出してくれるのです。
ところがその時期に残念ながら、例えば虐待や養育能力のなさからくる不適切な養育にさらされると、子どもと養育者の間に良好な絆が育ちません。その結果さまざまな問題行動や不適応を起こしてしまうのが愛着障害と言われる障害です。
その現れ方は大きく分けて二つの様相が見られます。ひとつは養育者に対して情緒的に引きこもってしまい、あやしても笑顔を見せずに感情的な交流が難しくなってしまい場合と、逆に見慣れない大人にもなれなれしく近づいてためらいを見せないような行動を見せる場合です。前者を特に「反応性愛着障害」と言い、後者を「脱抑制型愛着障害」「脱抑制型対人交流障害」と言われます。
長くなるので次回は「反応性愛着障害」から説明していこうと思います。
◇◆◇ こういうことでお困りではありませんか? ◇◆◇
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