「物語」は明日を生きる力を産み出す
最近、このコラムでも「人生の光と影」について触れることが多くなった、と自分でも気が付きました。と、同時に自分でも今までの自分の生き方や考え方に変化がおとずれているなぁ、と思わされる場面も増えてきています。
これって一体どういうことだろう?
「光」の射すところには、必ず「影」が生じます。しかも当たり前のことですが、「光」と「影」は全く同じ形なのです。つまり「光」の裏返しが「影」であり、そもそも別の存在ではないのでしょう。ただ、光の当たる面だけを見ていると、その裏側には気が付きません。
このことは実は、私やあなたも含め、他人ごとではなく自分自身の問題として見つめることが必要なのでしょうが、なかなかそれは難しいのです。そこでまずは自分の問題としてではなく、世間を賑わしている他人の問題を通して考えてみたいと思います。
まず取り上げるのは、先日容疑者が逮捕された「介護施設から利用者を突き落として殺した事件」。この事件はまだ皆さんは記憶にあると思います。高齢の利用者を介護すべき職員が、関わりの難しい利用者を夜中にベランダから突き落として殺害し、自らが第1発見者として通報した、という事件でした。新聞によると、確か容疑者は救急処置の専門技術の資格を持っていて、第1発見者として救急処置も施したと記憶しています。
この容疑者の行ったことはもちろん許されることではなく、本人の人格を疑います。しかし私は私の知人(もちろん事件とは全く関係ありませんよ)の介護職の方から、「やったことはもちろん許されないが、しかし持って行き場のない否定的な気持ちと無力感はわかる」という発言を聞かせてもらいました。
人の福祉のために働くべき立場の方が、人を殺す。こんなことはありうべきことではなのですが、「殺したい」とまでは思わなくても、認知の問題等で何とも介護者の誠意や気持ちが伝わらなくて歯がゆい、やるせない思いをされている方は多いのではないでしょうか。これが仕事の場合なら転職も可能ですが、ご家族の場合はそう簡単にはいきません。
このような状況が現実でしょう。こういう場合「高齢者の生き方を支える」という「光」の部分に「影」が忍び込みます。それも知らず知らずのうちに。そしてその忍び寄る「影」に気が付かない時、突如として「影」がその「光」の部分を呑み込んでしまうことも残念ながら生じかねないのです。
「光」のあるところには、必ず「影」が生じる。その「影」を「否定したり」「見ないふり」をする時、光と影の逆転が起こりかねません。難しい問題ですが、私たちは「本来共存できない光と影を抱え込んで生きざるを得ない苦しみ」を常に意識し続ける必要がありそうです。
同じようなことが現在、アメリカやヨーロッパでも起こりつつあるように感じます。次回はそれについて考えてみたいと思っています。
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