ちょっといい言葉 ③ 光浦靖子さんの言葉「直そう、直そうと思っていても直せないもの、それが個性」
「もし心構えを変えたいと思うのなら、まず行動を変えなければならない。
つまり、自分がこうありたいと思っている人物を、出来るだけ上手く演じるようにすれば、
やがて年とともに臆病な自分は消えていくだろう」
アメリカの精神科医 ウィリアム・グラッサーの言葉です。
アイデンティティと言う言葉がありますが、この言葉には二つの意味があります。
一つは「社会的なアイデンティティ」と言われるもので、日本語では「自我同一性」と訳されています。
つまり、自分は学生である、とか、警官である、教師である、と言うような、
社会的に「自分はこういう人間だ」という外的なペルソナ(仮面)のあり方です。
もう一つは日本語では「自己同一性」と訳されていますが、
要するに、今、自分はここにいる、ここにいるのが自分自身なのだ、と言うような
自分自身を自分で確認できる実感みたいなものでしょうか。
グラッサーさんの言葉のうち、前半の「こうありたいという人のまねをする」というのは
社会的な自我同一性を固めよ、ということでしょうね。
警官なら警官らしく振る舞い、お笑い芸人ならそれに応じた振る舞いを身に着けよ、ということ。
理想とする人の生き方から学び、盗み取り、まず「形から入れ」ということだと思います。
これは大事なことです。
何事にも「らしさ」と言うものがありますから、
そういう社会的仮面を身に着けることはアイデンティティを確立するためには
大切なステップでしょうね。
しかし、その社会的アイデンティティが、本当に自分らしさとつながっているのかどうかは、
実はもっと大切なことです。
本音のところでは、やりたくない役割をさせられて、
外的にはそれらしく演じることができても
内心は満足していない。
そういう「外的な仮面自我」と「内的な自己」があまりにも距離が空くと、
そこに空虚感や不全感が忍び寄ります。
グラッサーさんの言葉の後半の部分は、
そういう外的な自我と内的な自己を一致させる生き方を目指せ、
と言っているようにも感じます。
さて、あなたは、今の自分に満足していますか?
満足していないのなら、どのような生き方に憧れますか?
そしてそういう生き方を実践している人は周囲にいませんか?
もしそういう人がいたならば、迷わずその人の振る舞いをできるだけ上手に演じてみましょう。
◇◇ こういう言葉も考えさせられます ◇◇
「自分を変える必要はない。機嫌を変えるだけで済む」
「深海に生きる魚族のように、自らが燃えなければどこにも光はな
「掃除人になる運命なら、ミケランジェロが絵を描くように・・・