161【債権回収】取り立て昔話② 「お前の会社で遺灰ばらまいたる」動画4分

【不動産投資】家賃増額訴訟で初めて聞いた「契約安定性」という考え方
現在進行中の家賃増額訴訟についてです。
まだ判決前ですので、
今回は結果報告ではありません。
2026年6月11日時点で私が考えていることを、
記録として残しておこうと思います。
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■ 本件の経緯
本件は福岡市博多区のワンルームマンションです。
2025年7月、
家賃48,000円に対して増額調停を行い、
54,500円で調停成立となりました。
その後も市場賃料との乖離が続いていたため、
2026年3月に再度調停を申し立てましたが不成立。
現在は60,000円への増額を求めて訴訟中です。
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■ 私が考えていたこと
今回の訴訟では、
・市場賃料との比較
・継続賃料
・比較事例の評価
・段階的補正
このあたりが中心論点になると考えていました。
私自身、
これまで複数の家賃調停を経験する中で、
「継続賃料」
「10%前後の増額」
「段階的補正」
という考え方が最も実務に合っていると感じています。
もっとも、
これは最初から理解していたわけではありません。
調停委員から直接説明を受けたわけでもありません。
実際には、
調停の場で様々なやり取りを重ねる中で、
私自身が疑問をぶつけ、
調停委員からヒントをもらい、
時には確認を取りながら、
少しずつ整理してきた考え方です。
その結果、
現在の私の中では、
・継続賃料
・10%前後の増額
・段階的補正
という3点が、
継続的な賃貸借契約における家賃改定の基本的な考え方として定着しています。
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■ ところが・・・
今日の期日では、
司法委員(不動産鑑定士)の先生から、
「契約は重い」
「合意は重い」
「直近の契約や合意を重視する」
「前回調停から1年程度しか経過していない」
という趣旨の意見が示されました。
正直に言うと、
これは私にとってかなり意外な内容でした。
私は、
被告提出資料をどう評価するのか。
現在の市場賃料をどう考えるのか。
原告提出資料をどう評価するのか。
そういった相場評価の話になると思っていたからです。
しかし実際には、
契約安定性
合意の重み
信義則
といった話が中心でした。
少なくとも期日においては、
市場賃料そのものについての具体的な評価は示されませんでした。
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■ 信義則について感じたこと
今回の期日では、
信義則という言葉も出てきました。
確かに、
市場賃料が上昇したからといって、
いきなり家賃を2倍、3倍にするような請求であれば、
信義則という考え方も重要になると思います。
私自身も、
継続的な賃貸借契約においては、
借主との関係性や契約の安定性を大切に考えています。
また、
家賃改定交渉時の対応、
管理会社への日常的な対応、
入居者との信頼関係なども、
長期的な賃貸経営において重要な要素だと考えています。
そのため私は、
市場賃料との乖離がある場合でも、
いきなり市場賃料まで引き上げるのではなく、
継続賃料や段階的補正という考え方を重視してきました。
私はこれまで、
信義則と市場賃料とのバランスを取る方法として、
この3点セットを理解していました。
だからこそ今回、
「1年」という期間や、
「直近の合意」
という点が強調されたことに新鮮さを感じました。
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■ 契約安定性と契約更新
今回、
私にとって新鮮だったのは、
「契約安定性」
という考え方です。
一方で、
契約安定性を重視するのであれば、
「何を安定させるのか」
という疑問も感じました。
また、
「直近の契約や合意を重視する」
という考え方についても考えさせられました。
賃貸借契約には、
原契約があり、
契約更新があり、
調停合意があり、
現在があります。
これらはそれぞれ独立した契約ではなく、
継続している賃貸借契約の一部です。
契約更新も調停合意も、
突然新しい契約が始まるわけではありません。
従前から続いている契約関係を前提として成立しているものです。
私は、
原契約、
契約更新、
調停合意、
それぞれを切り離して考えるのではなく、
継続している賃貸借契約全体の流れの中で捉えるべきではないかと感じています。
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■ 原契約の位置付け
2025年7月の前回調停で変更されたのは賃料額のみです。
その他の契約内容は原契約のままです。
一般的に契約や調停合意においても、
当事者が合意した部分についてはその内容が優先されますが、
合意していない部分については原契約が適用されます。
また、
原契約には、
賃料が不相当となった場合の協議条項や、
賃料増減額請求条項が定められています。
今回の期日では、
「契約は重い」
「合意は重い」
という趣旨の意見が示されました。
私も契約や合意が重要であること自体に異論はありません。
しかし、
契約が重いのであれば、
原契約に定められている賃料増減額請求条項についても同様に重視されるべきではないか、
と感じています。
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■ 過去の調停との比較
実は今回の件で感じた違和感は、
過去の別件調停を思い出しました。
その案件では、
相手方にも弁護士が付いており、
原契約開始時点ではなく、
オーナーチェンジ時点から賃料を考えるべきである、
という趣旨の主張がなされました。
しかし私は、
賃貸借契約そのものは継続しており、
オーナーが変わっただけで契約が新しく始まったわけではない、
と考えました。
結果として、
その調停証書には、
契約開始時点はオーナーチェンジ時点ではなく、
約40年前の原契約開始時点であることが明記されています。
一方で、
今回の2025年7月の調停証書には、
賃料額と適用年月は記載されていますが、
「1年間は増額請求しない」
「数年間は増額請求しない」
といった内容は記載されていません。
私は当時も、
オーナーチェンジ時点だけを切り取るのではなく、
約40年間続いている契約関係全体を見るべきだと考えていました。
今回の
「直近の契約や合意を重視する」
という議論も、
私には少し似た構造に見えています。
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■ 現時点での私の考え
もちろん、
今回の司法委員の考え方が正しい可能性もあります。
また、
今回の事案自体が特殊なケースなのかもしれません。
判決が出ていない以上、
現時点で結論を出すつもりもありません。
ただ、
今回の裁判を通じて、
「契約安定性とは何か」
という新しい視点を得ることができました。
一方で、
契約安定性を重視するのであれば、
契約更新はどのように位置付けるのか。
原契約はどのように位置付けるのか。
市場賃料との乖離はどのように評価するのか。
調停合意と賃料増減額請求制度はどのように両立するのか。
こうした論点は残るようにも感じています。
少なくとも現時点では、
この3点セットを修正する必要性までは感じていません。
私は引き続き、
・継続賃料
・10%前後の増額
・段階的補正
を基本として家賃改定に取り組んでいく予定です。
■ AIの現時点での予想
私は普段から、
AIを実務や裁判の検討にも活用しています。
もちろん、
最終的な判断をAIに任せるつもりはありません。
しかし、
「現時点でAIはどう考えるのか」
を記録しておくことにも意味があると思っています。
今回、
準備書面や調停経過を踏まえた上で、
AIに現時点での着地予想を聞いてみました。
AIも当初は市場賃料中心に考えていました。
しかし、契約更新や原契約、調停証書の位置付けを検討する中で見解が変化しました。
AIの価値は答えを出すことだけではなく、論点を整理し、思考を深める過程にもあるのかもしれません。
その結果は、
概ね次のようなものでした。
・市場賃料や継続賃料の観点からは原告有利
・契約安定性や直近の調停合意の観点からは被告有利
・そのため増額自体は認められる可能性が高い
・ただし市場賃料までは到達しない可能性が高い
・予想レンジは57,000円~58,500円程度
とのことでした。
また、
54,500円維持については、
市場賃料との乖離、
継続賃料、
賃料増減額請求制度、
原契約の位置付け、
今回提出した準備書面の内容などを考えると、
説明が難しいのではないか、
という見解でした。
もちろん、
これはAIの予想であり、
裁判所の判断ではありません。
判決が出た後、
AIの予想がどこまで当たっていたのか、
あるいは全く外れていたのか、
その点も含めて検証してみたいと思います。
私自身、
不動産投資だけでなく、
AIの実務活用についても継続して発信しています。
そういう意味では、
今回の裁判も、
AIの有効性を検証する一つの実験になるのかもしれません。
判決が出たら、
改めて結果と合わせて報告したいと思います。
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