151【債権回収】取り立て昔話① 寒い冬の夜 大阪門真市 動画12分

# コラム203
## 家賃5,500円の裁判が、500万円事件になるかもしれません
コラムでも何度か登場している、家賃改定裁判中の相手方、不動産会社L社。
争っているのは家賃5,500円です。
契約当初48,000円。
2025年、調停で54,500円。
現在は60,000円への増額を求めて裁判中です。
この部屋が空けば、管理会社からは「8万円前後で募集できるでしょう」という見立ての物件。
もちろん、新規募集賃料と継続賃料は別物です。
だから私は8万円を請求しているわけではありません。
お願いしているのは60,000円です。
それでもL社は、
「前回の調停から1年では早すぎる。」
「信義則に反する。」
と主張し、裁判になりました。
ここまでは家賃改定では珍しくありません。
問題は、その後でした。
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## 2026年7月14日午後
裁判もそろそろ結審。
私はいつものように相手方を調べ直していました。
会社概要。
宅建更新9回 業歴45年以上 社長は2代目 60歳くらい
社長あいさつ。
「正しくありたい。」
いい言葉です。
社長は神社のボランティア活動。
社員が病気になっても雇用継続。
「いい会社じゃないか。」
そう思いながら読み進めていました。
社員紹介を見ると、本件契約の入居者も掲載されています。
営業部長かぁ、ちゃんと実在してる。
そこまでは何も違和感はありませんでした。
ところが、その下に書かれていた事業内容を見た瞬間、私の手が止まりました。
**「ウィークリー・マンスリーマンション運営」**
……
「やってるな、これ。」
見た瞬間、そう確信しました。
今回私が貸している部屋は、社員居住専用契約です。
社員が住むための契約。
営業目的で貸したものではありません。
もちろん、この時点では証拠はありません。
私は、その一行を見た瞬間に「特定作業」に入ることを決めました。
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## 特定開始
まず開いたのは、ウィークリーマンション予約サイトです。
L社の掲載物件は44件。
一件ずつスクロールしていきます。
少し緊張していました。
そして、
「あった。」
見慣れたマンションの外観。
所在地も一致。
間取りも一致。
専有面積32.67㎡。
まだ、別部屋の可能性はあります。
私は管理規約と新築時の販売パンフレットを取り出しました。
32.67㎡の住戸を確認します。
**一室だけでした。**
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## 決定打
私は募集内容を読み始めました。
貸主。
**L社。**
契約形態。
**定期建物賃貸借契約。**
思わず画面を見直しました。
私はL社へ部屋を貸している貸主です。
そのL社が、
今度は貸主として、
第三者と定期建物賃貸借契約を締結して募集しています。
料金は、
**176,800円。**
私との契約家賃は54,500円。
家賃改定でもさんざん「高い」と主張していたのに(笑)
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## さらに証拠を固める
まだ終わりません。
管理会社へ電話しました。
オーナーチェンジで引き継いだ資料を確認してもらいます。
すると、
「マンスリー総合包括保険」
が出てきました。
しかも、
号室まで記載されています。
ここまでそろえば十分です。
さらに、
L社ホームページ。
予約サイト。
二つを並べます。
写真を拡大します。
見比べます。
……
「同じ写真やんけ!!」
ここまで堂々としているとは思いませんでした。
さらにホームページを見ると、
**博多40室。**
**天神46室。**
**合計86室運営。**
私は思わず笑ってしまいました。
「86室……。」
「その契約、全部どうなっているんだろう。」
もちろん分かりません。
私が問題にしているのは、私が貸している一室だけです。
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## 同業者にも見てもらいました
念のため、付き合いの長い不動産会社数社にも確認してもらいました。
最初は皆さん半信半疑です。
「そんなことあります?」
契約書。
パンフレット。
ホームページ。
予約サイト。
一つずつ見てもらいます。
反応は驚くほど同じでした。
「これ、同じ部屋ですね。」
「L社が貸主になっていますね。」
「しかも定期建物賃貸借契約。」
「社員居住契約ですよね。」
「住居契約なら消費税は非課税ですが、事業利用なら話は変わりますよね。」
そして最後に、一人が笑いながら言いました。
「なんで家賃改定に応じなかったんでしょうね。」
本当に、その通りです。
もし60,000円で普通に合意していたら、この調査はありませんでした。
L社ホームページも見なかったでしょう。
予約サイトも開かなかったでしょう。
パンフレットも出さなかったでしょう。
保険証券まで確認することもありませんでした。
家賃5,500円を争った結果、500万円事件になろうとしています。
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## さぁ、どうする?
まず、内容証明郵便を送りました。
「契約違反ではないとお考えなら、ご説明ください。」
説明の機会は設けるべきだと思ったからです。
現在は回答待ちです。
もっとも、回答はないか、あっても私が納得できる内容にはならないだろうと考えています。
この原稿を書いている2026年7月18日午前6時38分現在も、募集サイトには掲載されたままです。
運営会社L社。
貸主L社。
定期建物賃貸借契約。
月額利用料176,800円。
私は黙ってスクリーンショットを保存しました。
訴訟準備も、ほぼ終わっています。本人裁判にも慣れてきました。
解除通知。
建物明渡請求。
500万円損害賠償請求。
訴状。
準備書面5通。
証拠説明書。
証拠一式。
すべて完成しています。
あとは、L社からどのような回答が届くのか。
その最後の一手を待つだけです。
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## 最初は家賃5,500円でした
きっかけは、家賃5,500円の裁判です。
気が付けば、
建物明渡請求。
500万円の損害賠償請求。
少なくとも私は、2026年7月14日の午後、L社のホームページを開いた時には、こんな展開になるとは思っていませんでした。
別件の無断転貸事件も同じ図式でした。家賃改定を渋って大問題が発覚。
L社にとっても、この問題が持つリスクは小さくありません。
他の物件への影響。
福岡という狭い不動産業界での信用。
差押えなどの法的手続き。
そして、必要に応じた関係機関への情報提供。
それらを考えると、改めて不思議に思います。
**なぜ、家賃5,500円の交渉に応じなかったのか。**
危機管理。
経営判断。
交渉姿勢。
今回の一件は、そのすべてが問われる出来事になりました。
L社社長の「信義則」に照らすと、どんな回答があるのか。
それも含めて、このコラムで一緒に答え合わせをしていきたいと思います。
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