168【不動産投資】「不動産xテクノロジー」「不動産xAI」信じていいの?動画12分

竹下昌成

竹下昌成

テーマ:不動産投資 購入基準



最近、

「不動産×テクノロジー」
「不動産×AI」

をうたう会社がかなり増えました。

物件分析シート。
AI査定。
CF分析。
融資シミュレーション。

昔よりかなり便利になっています。

実際、
初心者でも短時間で

・利回り
・返済比率
・CF
・金利耐性

などを確認しやすくなりました。

これはこれで悪くないと思います。

ただ、
実際の不動産投資は、
そんなに単純ではありません。

今回、
実際の物件評価シートを例に、

・AIならどう見るか
・僕ならどう見るか

を簡単に整理してみます。

---

■ 物件評価シートの概要

今回のシートは、
不動産投資物件を一枚で確認できる評価レポートです。

物件概要。
AI価格査定。
利回り。
CFシミュレーション。
融資条件。
リスク要因。

などがまとめられています。

かなり見やすいです。

初心者には便利だと思います。

---

■ 上部の主要指標

・スコア
72/100

・販売価格
4,860万円

・表面利回り
7.5%

・割安スコア
+7.4%
AI価格査定

・路線価割合
161.7%
良好

---

■ 物件概要

・住所 横浜市

・構造 木造

・築年 2007年

・延床面積 98.3㎡

・土地面積 341.7㎡

・総戸数 6戸

・駅徒歩 11分

・路線価割合 161.7%(良好)

---

■ STAGE 1 AI価格査定

・AI予測価格 4,526万円

・販売価格 4,860万円

・割安スコア +7.4%

・割安額(絶対値) 334万円

---

■ リスク要因

擁壁。
土砂災害警戒区域。
サブリース。

数値内訳にあり。

土砂災害警戒区域内。

現在サブリース中ですが、
売主にて解約可能です。

---

■ AI考察

価格:
相場より7.4%割高。
慎重な検討が必要です。

CF:
シナリオB(地銀2.5%)で
当社4条件をすべてクリア。

---

■ CFシミュレーション(3シナリオ)

A:都銀1.2%

B:地銀2.5%

C:ノンバンク3.8%

---

■ 融資期間

A:4年

B:32年

C:35年

---

■ 年間CF

A:▲985.1万円

B:+39.1万円

C:+8.6万円

---

■ 税算利益

A:▲377.6万円

B:+115.1万円

C:+78.1万円

---

■ ICR

A:4.46倍

B:2.14倍

C:1.41倍

---

■ 月次返済

A:+103.8万円

B:+18.4万円

C:+20.9万円

---

■ 年間返済

A:+1,245.0万円

B:+220.8万円

C:+251.3万円

---

■ 当社4条件(シナリオB)

・年間CF > 0

・帳簿黒字

・ICR ≧ 1.0

・債務償還 ≦ 32年

---

■ 一般AIならどう見るか

たぶん、
「悪くない案件」
と評価すると思います。

理由はシンプルです。

数字上、
ある程度整っているからです。

---

■ AIが評価しそうなポイント

① 表面利回り 7.5%

横浜で7%超。

数字だけ見ると、
比較的高利回りです。

② 地銀シナリオでCFプラス

年間CF+39.1万円。

「毎年お金が残る」
という判定です。

③ ICR 2.14倍

金利耐性も、
一般論では悪くない。

④ 債務償還年数 25.4年

融資期間32年以内。

返済可能性あり、
と見やすい。

⑤ 路線価割合 161.7%

土地との比較バランスも悪くない。

AI的には、
担保力あり、
という評価でしょう。

⑥ 築年数

2007年築。

AI的には、

「築古すぎない」
「旧耐震ではない」

という評価になりやすいと思います。

---

■ 竹下の見方

① 擁壁

この時点で僕は買いません。

擁壁はかなり嫌います。

評価シートでは軽く書かれていますが、
実際にはかなり重い。

高低差系は、
出口で嫌われやすい。

災害もそうですが、
売却時に苦労します。

僕は基本、
擁壁物件は避けます。

② 外部要因

エリアの将来性。

人口。
賃貸需要。
競合。

あと、
木造は特に

・火災保険料
・シロアリ
・修繕

なども考えます。

③ サブリース

解除可能、
とは書いています。

でも、
本当に解除できるのか。

解除後、
どうなるのか。

そこを見ます。

昔、
セキスイ系のサブリースで

・手数料3割
・設備全部新調

なら引き受ける

みたいな話もありました。

サブリース解除後、
中を見たらボロボロ。

でも、
空室のまま
サブリース料だけ払ってる。

そんなケースもあります。

④ 数字

小さな数字だけ見ても、
あまり意味がありません。

採用している評価基準が
妥当なのか。

そこを考えます。

例えばICR。

営業利益 ÷ 支払利息。

もちろん参考にはなります。

でも、
6室のうち1室退去したら?

それだけで崩れる可能性もある。

僕ならむしろ、

「営業利益+減価償却」

を見ます。

これで返済できるか。

銀行員時代の融資稟議書でも、
だいたいそんな感じでした。

それで足りなければ、
最後は役員報酬。

「返済可能です」

という屁理屈(笑)

でも、
実際、
銀行実務なんてそんなものです。

⑤ 実働部隊

最近は

「テクノロジーで管理」

みたいな会社も増えました。

ただ、
実際に動くのは人です。
管理会社で結果、収益は全く違います

修繕。
交渉。
クレーム対応。
募集。

現場が弱いと、
結局崩れます。

⑥ 買う人の事情

そもそも、
誰が何目的で買うのか。

そこが入っていません。

CF目的。

節税。

資産形成。

団信。

相続。

人によって正解は変わります。

---

■ まとめ

テクノロジーやAIは、
かなり便利になっています。

簡単な一次判断には、
役立つと思います。

ただ、
不動産は

・立地
・管理
・人
・出口
・インフレ
・外部環境

など、
数字化しにくい部分がかなり大きい。

あと、
不動産は一点もの。

金融商品とは違います。

予期せぬラッキーもある。

「欲しい」

も立派な理由です。

そして、
本当に売れる物件は、
評価される前に売れていく。

逆に、
テクノロジーは

「売れない物件を売る道具」

なのかもしれません。

ドンブリ勘定も案外悪くないということです(笑)

---

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