副業から独立へ ~本気の人への伝言マガジン~ 独立開業者とサラリーマンの一番大きな違い
独立できる段階の登竜門 年商1000万円超え
これまでコラムでとりあげてきた、年商30万円の壁(第一の壁)、年商300万円の壁(第二の壁)のレベルは、独立した事業者では、「喰えないレベル」の壁でした。
この段階にいる方は、例えば、英語学習者であれば、英検4級とか、英検3級のレベルのこと。もちろん、きちんと取り組まないと超えられないレベルなのですが、さりとて、それで「食える」段階の事業ではありません。
いわば、「足の裏にくっついた米粒」(とっても食えない)です。
それなので、僕は、この第一の壁や、第二の壁にいる方には、「副業」で超えることをお勧めしています。
第一の壁や第二の壁を超えられていない人が、早まって独立をしてしまうのは、英検4級や英検3級のレベルの方が、外資系の英語だけで仕事をする会社に、勇んで、就職してしまうようなもの。とても、仕事どころではないわけで、たちまち、コミュニケーションがとれず、失業してしまうでしょう。それと同じです。
ビジネスモデルをしっかり作りこみ、営業や販促の体制を作りこむところまで、副業段階で行うことで、第二の壁、すなわち、年商300万円の壁を超えるまでは、独立をしてはなりません。副業で、本業の収入をえながら、じっくりと取り組み、基礎を固める必要があります。
さて、そのような段階を通り過ぎ、年商300万円をクリアーすると、次には、年商1000万円超えという段階に壁があります。
この壁を破れば、独立して、社長である自分一人なら、食っていける段階が見えてきます。これが、年商1000万円の壁です。
年商1000万円の壁は、事業集中が鍵!
この年商1000万円の壁を超えるのは、事業集中が鍵になります。
副業で、やっていた方が、この段階に至ると、この壁を通り越せない人が殆どです。
また、事業をあっちふらふら、こっちふらふら、と、浮気するタイプの方は、大体、ここで止まり、鳴かず飛ばず、の、年商数百万円で終わり、という、食うや食わずの状態になります。また、一生懸命、仕事に打ち込まず、「家族との時間が大切」というような言い訳を作って、事業に絶対量の時間を投入しない人も、大体、この壁を超えられません。
事業というのは、一定の成長をする、ある段階で、そこに人生をかけて、集中する必要があります。その段階をえないと、成長が「線香花火」のように、ちょろちょろで終わるのです。
年商1000万円の壁を突破するには、副業を辞め、集中する必要があります。
副業のまま、1000万円をこえる例外!
ただ、勿論、例外的な事例もあります。
僕は、実は、副業段階で、自分の会社の総売上が、既に億単位を超えていました。自分の会社から役員報酬をえていませんでしたので、副業の会社は、税引き後利益でも、年間1000万円を超えていたのです。
おい!
おまえ、他人様に、集中しろといっておいて、自分は何だ!と言われるかもしれません。
実は、僕の場合、本業が例外的な状態にありました。
僕は、最後の務めた会社では、役員の取締役でした。それも、その会社自体が、大きな企業グループのオーナーから委託され、創業から立ち上げた会社でした。勿論、そのために、非常に仕事は忙しかったのですが、一方、オーナーとの会議以外は、「自分のスケジュールをすべて自分で決めることができる」立場にいたのです。
自分の会社には、上司というものがおらず、部下しかいませんでした。そうすると、自分のスケジュールは完全に自分で組み立てられます。
加えて、当時、僕は独身で独り住まいでした。そのため、家族というものに、自分のスケジュールを割かれることがなかったわけです。自分の多忙な本業をこなしながら、年商1000万円を超えた自分の副業に、全力を投入できました。
要は、その事業に絶対量の時間を投入しないと、突破できない段階というものがあるのです。
働き方改革、というキーワードは、勿論、生産性の向上と仕事時間の削減の両立ということを目指しています。しかし、それはあくまでも、大企業のサラリーマンの論理にしかすぎません。自分で独立し、年商1000万円をこえ、ゆくゆくは、年商5億を突破するんだ、という意志を持った方の論理ではないのです。
事業には、生産性を極端に高めながらも、最大の時間を投入して、仕事の絶対量を増やさなければならない段階というものがあります。
年商1000万円の壁をこえ、次の壁である、年商3000万円の壁に向かう段階が、その時期にあたると、僕は思っています。
それを選んだ以上、他の人が酒を呑んでいる時間にも、自分は事業に集中しなければならない時があるのです。
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