片足立ちが出来ないのは、体幹が無いから?
こんにちは。
私は日頃「姿勢」や歩き方・走り方に代表される「動作」の指導トレーナーとして、
活動をさせていただいております。
そもそも何故「姿勢」や歩き・走りなどの「動作」を指導するのかと言うと、
肩こりのような筋肉の過緊張によって起こる「緊張痛」や、
腰痛・膝痛・外反母趾のような「運動痛」が起こる要因が、
生活習慣によって身についた「不良姿勢」や「不良動作」にあると考えているからです。
また、姿勢や歩き方は、その人の体型を形成する大きな要素にもなり得ると考えています。
今回は、そんな観点から、体形改善についてのお話をしたいと思います。
中でも最近話題のヒップアップについてのお話です。
最近、ヒップアップエクササイズが流行っていますが・・
女性を中心に、ヒップアップのためのトレーニング・エクササイズが話題になっています。
多くの人がヒップアップに関心があるという事だと思います。
ただ、ヒップアップを目指す上で本当にやるべき事が
それらのエクササイズには欠けてしまっているなというのが、私の正直な感想ではあります。
ほとんどのエクササイズは「お尻の筋肉を鍛える」事が第一とされています。
しかし、その鍛え方も良くありませんし、
そもそもヒップアップをするためにお尻の筋肉を鍛える必要も無いと私は考えています。
提唱しているイントラさんが得意げに
「お尻硬いでしょ」と言って触らせているのを観たことがありますが、
お尻の筋肉は柔らかくないと機能的にも良くありません。
正直”硬いお尻”なんていうのは、二流のお尻です。
字のとおり、”ヒップをアップ”すればいい。
ちなみに男性の私ですが、お尻の形は良いと以前からよく言われます。
でも触ると柔らかいです。
スキーのモーグルをやっているからか?とも考えられますが、
筋肉が鍛えられてそうなったのかと言うと、そうではない気がします。
そもそも、”ヒップダウン”した原因はお尻の筋肉があるとか無いとかとは
関係無いからです。
以前にも当コラムで姿勢や歩き方についての記事を書いています。
その中で、多くの人の姿勢が崩れている原因は、
重力によって体が下に落ちている事によるものと書いています。
頭・胸郭・骨盤・背骨と、脚の上にのっている体の各部が
本来より地面に近づいているんです。
お尻がある骨盤も、本来の位置より地面に向かって「ダウン」しているんですね。
だからお尻が下がって見えるのであって、
お尻が下を向くから垂れてしまうのです。
(右)骨盤が地面に向かって落ちると、後傾し、落ちる。これがヒップダウンの本質。
ですから、ヒップアップをしたいなら、落ちた骨盤を本来の位置にアップすればいいのです。
理屈的には至極簡単な事です。
お尻の筋肉を鍛えたりする前に、下がっているヒップの位置をアップすればいいだけの話です。
◎落ちた骨盤を元の位置に戻すには?
1.いすなどに座ったまま、肋骨の下を両手の親指と人差し指の間で挟みます。
2.そして、その手で肋骨を上へ持ち上げ、骨盤から肋骨を遠ざけるようにします。
すると、お腹の部分が伸ばされると思います。
これをするだけで、骨盤が立ってくれると思います。
上から引っ張られるので、位置自体も上がります。
お尻の見栄えというのは、骨盤がどこにあるかやどこを向いているかで大分変わりますので、
ここを第一に修正すべきなのです。
この伸ばしを時々行って、体にこの姿勢を覚えさせましょう。
このポジションに体を置き、スクワットなど股関節を使ったエクササイズを行えば
適切に筋肉を鍛える事も出来ます。
骨盤が高いポジションに置いたまま歩ければ(走れれば)、
普段の生活でも自然にヒップアップのエクササイズになります。
ヒップアップの最適な筋トレは、”お腹伸ばし”
ヒップアップの為には、字の通り「ヒップをアップ」すればいいというお話をしました。
その行程が無いままお尻の筋トレをしても、効果は上がりません。
それをしないで筋トレだけすると、
長期的には脚やお尻がかえって太く大きくなり、
お尻の筋肉がこりやすくなり、座骨神経痛などの症状が出やすくなります。
もし筋トレをするなら、先に紹介した肋骨を骨盤から遠ざける
「お腹伸ばし」をしましょう。
お腹を伸ばして鍛えて、正しい姿勢をつくるのです。
骨盤をこれまでより高い位置に戻す事で、
ヒップアップは実現出来ます。