【腹筋トレーニングの新説】腹筋は、”伸ばして”鍛えよう!
筋力・フィジカルトレーニングの代表的なエクササイズ・スクワット。
筋力アップに、スポーツ上達のためにと、トレーニングに取り入れている方も多いと思います。
ただ、その代償として、腰などが痛くなってしまうという方もいらっしゃるようです。
私も以前は痛めたこともあります。
先日テレビで有名なトレーナーの人が
「私はトレーニングのやり過ぎで腰が痛いです」と言っていましたが、
そうならないように、かつ効果的にスクワットをトレーニングを行う事は出来ないのでしょうか?
私は”発想を変えて”スクワットのトレーニングをする事で、
腰なども痛くならず、かつバランス良く筋肉を鍛え、正しい動作・姿勢も身につけられると考えています。
”腰を反るスクワット”は、パフォーマンスアップの理にかなった動作か?
前回の記事でも出たイラストですが
特にバーベルを担いでスクワットを行うと、上昇時に左のような姿勢になります。
このような形でスクワットをしていると、
脊柱起立筋という背骨回りの筋肉を中心に体を起こし、腰を反る癖が付きます。
これで腰の筋肉が過緊張し腰痛などを感じやすくなります。
そういう面でもこのスクワットはあまりおすすめ出来ないのですが、
スポーツパフォーマンスアップの面からみても、このスクワットは非効率です。
◎ジャンプの時、空中でどんな形をしているだろう?
スクワットは、全身を使ったエクササイズですが、
とりわけ股関節以下の脚部の関節を大きく使います。
特に体幹と脚部の関節である股関節は特に大きく使ってあげる必要があります。
一番大きな力を発揮出来る筋肉がそこについているからです。
しかし、上のイラスト左のような形で上がると上昇時の股関節の”伸び”が不十分です。
ジャンプの時の体がどういう形をしているか、思い浮かべてみましょう。
上のイラストのような形で空中姿勢をとっているでしょうか?
おそらく、空中に跳んだ時は体は縦に1直線では無いでしょうか?
なぜそうなるかと言うと、上に大きく跳ぶには
股関節の伸びまで使って地面に力を伝えないといけないからです。
スクワットを”体を上下動させる運動”と考えてやってみよう!
確かに筋力アップという事だけを考えれば、先のスクワットは有効かもしれません。
足も太くなるでしょう。
しかし、スポーツパフォーマンスに影響をより与えるなら、
股関節はしっかり動かさなければなりません。
◎股関節をしっかり動かすには?
スクワットで大きく股関節を動かすには、
スクワットで脚を鍛えるという固定観念から外れ、
「体を上下に移動させる運動」をしているというイメージで運動をします。
下から真っ直ぐ体が立つところまで体を移動させる動作が、スクワットです。
下がる時は、この逆に体を降ろしていきます。
上半身は傾きが変わっても、形は常に変わりません。
脚を使って体を沈めたり、持ち上げたりしているのです。
この動作を素早く・片足交互にするなどに応用すると
ジャンプやランなど、スポーツの局面で使える動作になります。
スクワットは、”骨盤調整エクササイズ”
私はスクワットをこのように行うと、骨盤調整の効果もあると考えています。
しゃがんだところから体を充分に押し上げる事が出来ると、
骨盤・上半身は脚の真上まで移動してくれます。
これはすなわちきちんと「立つ」能力に他なりません。
骨盤後傾や過剰な前傾は、この能力が低い為に起こってしまうと考えていいでしょう。
スポーツパフォーマンスアップはもちろんですが、
姿勢づくりには一層欠かせない要素が含まれているのが、
今回ご紹介したスクワットです。
筋力アップより、”カラダを正しく動かす力”を高めよう!
とかく筋力アップを勧める風潮がありますが、私がトレーニング指導をして思うのは
ほとんどの人は”今持っている筋力すら使いこなせていない”という事です。
今ご自身が持っているポテンシャルをしっかり引き出せるように、
体を正しく動かす能力を高める事が、
体に負担をかけずに大きなパフォーマンスアップを実現させる近道なのではないでしょうか?
効率よく良くカラダを使えるようになるには?
こちらもご覧ください。
https://www.dousaryoku.com/skisisei