木造耐火建築物を建てています。
20年ほど前、構造材と床面の間に【根太】と云う、横材を配置していました。これは床の水平面を構成する為の部材で、床を水平に保つ為に欠かせないものでした。しかしプレカット工法が普及し構造材そのものの施工精度が上がった為、直接構造材に床を貼り付けるネダレス工法が発達しました。床の水平精度を極端に要求しなければ、ネダレス工法の方が、水平剛性が上がります。ひうち(火打ち)梁で構成した水平構面の剛性が0.15~0.8であるのに対し、面材の水平剛性は1.2~3.0になります。但し、面材の厚みが根太を用いれば、12mm程度で済みますが、ネダレス工法では最低24mm必要となります。
水平剛性が強いと云う事は、平面的に見て、四角い建物が菱形に変形するのを防ぐ効果が高い事を意味しています。つまりそれだけ地震に強い家となるのです。
二階の天井は床を張りませんので、旧来通り火打ち梁を入れます。数が多いほど剛性は高くなりますが、偏って入れると逆効果となりますので、バランスに配慮しながら火打ち梁を配置します。