マナーうんちく話2096《「人生百年二毛作時代」と「祝い年」》
「敬老の日」を前に、厚生労働省は全国における100歳以上の高齢者は71238人と発表しました。
世界屈指の長寿は誠に嬉しい限りですが、長寿社会は裏を返せば高齢者が多い社会になるということで、それなりの不安も多々あります。
高齢期の生活費もそうですが、老齢年金支給開始年齢が引き上げられる可能性はシニアにとってはゆゆしき問題ですね。
さりとて再雇用、再就職はいろいろと考えさせられることがあり前向きになれない。
そこで《独立開業》ということになるわけですが、今メディアでも大きな話題になりシニアの起業は人気があるようですね。
起業して高齢期を前向きに生きることは素晴らしいことですが、サラリーマンと異なり、それなりのリスクもあります。
実は私もシニアの起業の成功例としていろいろと紹介されていますが、表面に出ない失敗例も多いということも頭に入れて下さいね。
若い時と異なり何度もやり直しがきかないうえに、若い時には予想もしなかった体調の悪化もあります。
専門家がそれぞれの立部で指南書を出していますが、シニアの起業は総合的にとらえる必要があります。
だからシニアの起業はシニアから聞くのが一番だと思います。
そこで私自身の経験をもとに色々な視点で考えていきたいと思います。
勿論法律や経営や経済の専門家ではありませんので、その点は必要に応じて補足してください。
ここではランダムです「独立するに当たり、最低限これくらいは心得ておいて欲しいこと」に触れておきます。
〇先ず若い時の起業と異なり、シニアの起業は、内容も目指すところも起業の仕方も異なるということです。
動機もモチベーションも若者とは違うということです。
〇「これからも働きたい」という熱い思い、社会貢献意識、体力が必要です。
いきなり「もうけ」は考えない方がいいと思います。
〇借金はお勧めできません。
事務所もとりあえず自宅をという心構えがいいでしょう。
〇長年培ってきた経験、知識、知恵、スキルを上手に生かしてください。
これはシニアの起業の大きな武器になります。
〇しかしこれだけでは十分ではありません。
これ以外に必要と思われる感性を加味する必要があります。
つまり「何が活かせて」、「何が不足しているか」を明確にしてください。
〇起業のタイミングは出来る限り早い方が、エネルギーがありいいでしょう。
私は50代後半に思い切りました。
〇独立起業を応援してくれる人が身近にどれくらいいるか?頭に描いて下さい。
伴侶、友人、職場の仲間等・・・。
〇日本人の平均寿命は女性87歳、男性81歳ですが、自立できる期間である「健康寿命」は、女性は13年、男性は9年も短いという現状を頭に入れて下さい。
つまり長期計画より、とりあえず5年・10年くらい頑張ってみて、まだやれるようでしたら次のステップに進んだらいいでしょう。
周囲との人間関係、体調、経済事情等が刻々と変化してくるのが高齢期の起業です。柔軟な対応ができるようにしておいて下さい。