マナーうんちく話1296《ビジネスにも生かしたい「応接室」と「会議」での上座と下座》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:ビジネスマナー

応接室の場合は、基本的には入口から遠い場所が上座で、入口に近い位置が下座になります。

加えて応接室には一人掛けのソファと長いソファが有りますが、長いソファが格上になります。

入口の遠い場所に長いソファが置かれている場合が多いようですが、入口に遠い場所に一人掛けソファが有り、入口に近い場所に長いソファが有る場合は長いソファが上座です。なお椅子の格式はソファ、アームチェア、アームレスチェアになります。

また会議の席にもマナーが有ります。
会議にも席次、つまり座る順序が有りますが、この場合は司会者や議長がポイントになります。

「司会者や議長がいない場合」は入り口から遠い席が上座です。

「議長」がいる時は、議長は全体が良く見渡せる中央に座りますから、それに近い席が上座で遠い席が下座になります。

但し円卓を使用する場合もあります。
これは円の一様な形にこだわり不必要に序列を意識せず、参加者が自由に発言できる効果を狙ったものです。

しかしそれでも気になるようでしたら入り口から遠い席が上座と心得て下さい。

会議や宴席の場合においては、あらかじめ席が指定されていればそれに従いますが、席の指定が無ければ、自分が参加者の中でどのレベルに位置するかを考慮して、それに応じた位置に付くことが大切です。

中堅の人が不必要に遠慮して下座に座ればそれより下位者は困ります。
出来れば上の者から先に席に着くことをお勧めします。

なぜなら上位者ほど率先して下位者に思いやりの心を発揮しなければならないからです。

加えて序列には調度品、景観、温度、参加者の年齢や体調等「例外」が付き物です。例えば応接室や会議室でも冷暖房の風が当たり過ぎる所は、例え上座でも高齢者には居心地はよろしくありません。そんな場合は「こちらが上座ですが冷えすぎますので・・・」と理由を明確に伝えて、相手が喜ぶ位置に誘導して下さい。

言葉足らずにくれぐれも要注意です。

上座と下座については、下位者は上位者や目上の者に敬意を込め心地良い場所を勧め、上位者は控えめな気持を持ちながら、下位者が上座として勧めてくれた位置に感謝の気持ちを持つことが大切です。

そして、この交流こそが上座と下座の本来在るべき姿だと考えます。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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