マナーうんちく話486≪大切にしたい序列のマナー≫
日本人にとって一番身近な鳥と言えば燕や雀ではないでしょうか?
しかし、燕が巣を作るのは良く知られていますが、不思議に雀の巣作りを見たことがありません。
勿論、雀も枯れ草や藁(わら)で巣を作り、そこで子育てをします。
昔話に「雀のお宿」がありますが、人の住まいの近所です。
そして雀は群れで行動することは有名ですが、只今、七十二候の「雀始巣(すずめはじめてすくう)」頃です。
ところで、仕事でも趣味の世界でも、同じ目的を持って共同作業をする時には、決まって「おれはおれは」といって自己顕示をする人がいます。
自己主張をしない人よりいいかもしれませんが、横並びから一歩出て、上に立ちたいとすれば、往往にして嫌われるケースもあります。
会議でもしかりです。
人の意見を褒めるより、何かと言えば論破したがる人がいます。
そのような人に限り、「何々するべき」とか、「絶対そうです」と断定的な表現が多いものです。
これでは聞く方もストレスがかかります。
人の意見を理解してそれを尊重しようとしない人。
そして自分の考えばかりを押し付ける人。
さらに知ったかぶりが多い人等など・・・。
自分は有能で仕事が良くできると主張したがる人は、気が付いたら周囲に誰もいなくなるケースが多々あります。
つまり自己顕示欲が強い人は周囲が認めてくれるより、嫌われる方が多く、リスクが高いと言うことです。
逆に、少しくらい仕事が出来なくても、自分が話すより、人の話をよく聞くことが出来る人は、仕事は出来なくても好感を持たれます。
まさに「3人寄れば文殊の知恵」です。
皆で話し合えば、良い知恵も湧いてくるということです。
自分が話すより先に人の話を聞き、それを理解し、尊重するから、今度自分が話す時にも相手に十分聞いてもらえ、理解してもらえます。
そして「自分はこう思いますが如何でしょうか」と、謙虚な態度でものが言えます。
さらに、わからないことが有れば、素直に「ちょっとお聞きしてもいいですか」と尋ねます。
このような人こそ、結局仕事が出来る人だと思いますが、如何でしょうか。
仕事の能率や出来栄えというものは、人間性が問われるということですね。