マナーうんちく話1064《親がしつける子供のマナー》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:親に身につけていただきたいマナー

躾という漢字は「身」と「美」の漢字から成り立ちますが、「身」は心と身体の意味です。

つまり親は子どもを、心も身体も美しく育てることが大切なわけですが、そのような視点に立つと、先ず親が率先しなければいけないことが多々あります。

子どもをしつける際には、次の様な事を心掛けて下さい。

●親が輝いて下さい。
ブランド品の装飾をまとうことではありません。
心と身体の健康に留意し、充実していることが大切です。
勿論、子どもの前での身だしなみはとても大切です。

●忙しいながらも、常に子どもと向き合って下さい。
子どもの体調や精神状態を把握するためには、出来る限り対話が必要です。
特に子どもと食卓を共にして、楽しい会話を心掛けて下さい。
そして、子どもに異変が起きている時、困っている時、苦しんでいる時には、親としてよき相談相手になってあげて下さい。
積極的に声かけをすることも必要です。

●思いやりの心を発揮して下さい。
「思いやり」とは「相手に不快感を与えない」ことと「相手に好感を与える」ことです。

子どもが相手に不快感を与えた時、つまりイジメニ走ったり、暴力をふるったり、悪口を言ったりした時には、間髪いれず注意して下さい。

逆に、子どもに対しては好感を与えなければいけません。
つまり、子どもの話を真摯な態度で聞く、元気で明るい挨拶を率先して行う、箸を正しく持つ、美しい言葉遣いを心掛ける等です。

特に会話の在り方は中学の頃には確立すると言われています。
親が家庭で美しい言葉遣いを心掛けていれば子供もそうなるということで、逆もいえるでしょう。

そして、良いことと、悪いことのめりはりをつけて下さいね。
褒める時にはしっかり褒め、叱る時は凛とした態度で叱ることだと思います。

●マナーをしつける際には理由まできちんと説明して下さい。
マナーには「なぜこうするのか?」と言う合理的な理由が必ず存在します。
従って、マナーを教える時には、不必要に形にとらわれず、なぜそうするのか?をキチンと教えて下さい。

例えば、子どもに挨拶を教える時に、身体の前で腕を重ねるような形を教えるのではなく、なぜ挨拶をしなければいけないか?ということをキチンと教え、明るく、元気の良い挨拶の仕方を教えて下さい。

ちなみに、挨拶は「相手の存在を確認した」という意味と、「相手と仲良くしたい」という意思表示です。
相手を確認したにもかかわらず挨拶が無かったら、良い人間関係は築けませんね。

また「なぜ正しく箸を持たないといけないか?」といえば、姿勢が良くなる、感謝の心が育まれる、脳の発達に効果が期待できる、咀嚼回数が増える、相手に不快感を与えないため等です。

相手に不快感を与えないということは、日本人が非常に大切にしてきたことで、この点を親が子どもにキチンと教えれば、いじめは学校からほとんどなくなるのではないでしょうか・・・。

●靴を丁寧に脱ぎ、キチンと揃える癖をつけて下さい。
欧米と違い、日本ははきものを脱いで部屋に上がるので、はきものの脱ぎ方、揃え方は躾の基本です。

江戸しぐさでは、「三つ心、六つ躾、九つ言葉・・・」とあります。

3歳までは親は子に対してしっかり愛情を注ぎ、6歳までには必要な躾を行い、9歳になると挨拶やお礼やお詫びが出来るようにするという意味ですが、現代では如何でしょうか?

詳しくはマナーウンチ気話501《三つ心、六つ躾、九つ言葉・・・》を参考にして下さい。

先ず、親が子どもに対して良き見本を示すことから実践して下さいね・・・。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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