マナーうんちく話717《家庭や地域で支えたい子どもの門出》
最近は教育環境が整い、子供の学力は非常に向上しているようですね。
物が豊かで、便利で、平和な時代と国に生まれてきた日本の子どもは、本当に恵まれていると思います。
しかし、大人と同様必ずしも幸せではないようです。
また、家庭でも、学校でも、社会常識の様なモノを、キチンと教えていないような気がしてなりません。
親の躾が改めて問われるべきだと痛感します。
ちなみに、躾とは、人間社会の規律や規範、加えて礼儀作法を、その人がしっかり身に付けるまで教え込むことです。
もとは着物の「仕付け」からきた言葉です。
着物が真っすぐに縫えるように、前もって目安になるように「縫い取り」をしておきます。
そして、それにそって縫っていけば正しく縫えるということです。
親が子供に良き手本を示すことがとても大切です。
人間として正しく、真っすぐに人生を歩むために「していいこと」と、「してはいけないこと」をキチンと教えることだと認識して下さい。
マナーにも積極的にした方が良いマナーとしない方が良いマナーがあります。
前者は「褒める」「笑顔」「姿勢を正す」「ありがとうの言葉を発する」「笑顔」等々です。
後者は「人の悪口を言う」「無愛想な態度で接する」「いじめ」等です。
人間は着物ではありません。
「していいこと」や「してはいけないこと」を慌てて教え込んでもダメです。
小さい時からじっくりと、時間と愛情を注いで教え込んで下さい。
ところで、「躾」は、「身」と「美しい」に分類されますが、「身」は「身と心」を意味します。
即ち、世界一長い人生を、身も心も美しく生きるように教えることです。
繰り返しになりますが、そのためには親が模範を示して下さい。
先ずは食卓での食事の在り方です。
姿勢を正し、美味しく、楽しく、感謝の気持ちで頂くことが大切です。
携帯電話やスマート本を使用しながらの食事はよろしく有りません。
次に正しい箸使いと器の扱い方です。
これが出来れば上々ですが、残念ながら、大人も自信が無い人が圧倒的です。
加えて、基本的な挨拶と、履き物の脱ぎ方・揃え方、それにトイレでのマナーです。
最近子どものネット問題が全国的に相次いでいます。
ネットを取り巻く環境は日々変化しており、如何に賢く使用させるかに関心が持たれているようです。
しかし、余りにもネットが身近になり過ぎた今では、先ずは正しい活用に重きを置くべきだと考えます。
そのためには、マナーの基本を親や教師が子どもに教えるべきです。
家庭や学校で、基本的なマナーが発揮できない子どもが、ネット上で発揮できるとは思えません。だからトラブルが多発するのです。
子どもを、身も心も健康に育てるのは親の責任です。
「ネット社会とどう向き合っていくか?」を教えるのも大切ですけど、その前に、マナーの基本をキチンと教えないと本末転倒になると思うわけです。
良好な人間関係づくり、日常生活、社会生活、食卓でのマナー等など・・・。
親が躾けることは多々あります。
親が主体的に変容を遂げ、マナー教育の大切さを認識すべきです。