マナーうんちく話53≪接客の歴史と社会貢献≫
エレベーターを利用する際に大切な基本的マナーは、「降りる人優先」です。
電車ではこの原則が守もられてない時も多々見られますが、エレベーターでは比較的キチンと守られているように思います。
但し、エレベーターには乗る順番が大切です。
上位者、来客、高齢者、子ども連れのお母さん、体の不自由な人等を優先して下さい。
但し、時と場合によっては近くの人から乗ります。
また、プライベートシーンでは、レディーファーストにも気配りして下さいね。
出来る限り、エレベーター前の「ボタン」を押して、「お先にどうぞ」等と優しく声を掛けて下さい。
操作盤の前に誰もいない時には、下位者、年の若い人、男性等が先に乗り、ボタンを押して、後の人をエスコートするのも良いですね。
すでに操作盤の前に人がいれば、その人に、「ありがとうございます」とお礼を言って、お任せしたらいいでしょう。
そして、エレベーター内にも、上座と下座が有ります。
つまり、エレベーター内での上座は、操作盤の後ろで、下座は操作盤の位置になります。
エレベーター内では、後ろが上座で、前が下座と言う認識でいいと思いますが、エレベーター内の定員や、どんな人が乗って、どんな流れになっているかで臨機応変に対応して下さい。
ちなみに、エレベーターの定員の数は、一人当たり65㎏で計算されているそうです。
いずれにせよ、上位者、来客、子ども連れのお母さん、高齢者、体の不自由な人等を優先する気持ちが大切ですが、混み合っている場合は近くの人から順序良く乗降されたらいいと思います。
加えて、操作盤に立った場合は、新たに乗って来た人にも、積極的に「何回でしょうか?」等と、ボランティア精神を発揮して、優しく声を掛けて頂ければ好感が持たれます。
操作盤から離れている方は、操作盤の前の人に、「○階をお願いします」と声を掛けられたらいいでしょう。
黙って、自分の行き先の階の番号を押す人もいますが、これでは、エレベーター内の空気が気まずくなりますね。
ところで、いつも気になるのがエレベーターに乗った時の会話です。
狭い場所で、数十秒間、見ず知らずの人がいる時には、基本的には、会話は一時中断されるのがベターだと思います。
まして、人のうわさ話や悪口、携帯電話などは最悪です。
みんな押し黙って、気まずい雰囲気が漂えば、「暑いですね」「寒いですね」と、差し障りのない、天気の話等をされるといいでしょう。
そして降りる時ですが、操作ボタンを押してもらっていたら、「ありがとうございます」の言葉は是非かけて欲しいものです。乗る時もしかりです。
この言葉を発するのに、上も下も、男性も女性もありません。
ここに品格が出ます。
エレベーターは、ビジネスやプライベートに関わらず、常に、色々な人と交差する空間です。
互いが、安心して、短い時間を安全に過ごすためには思いやりの心が一番です。
余談事ですが、マンションや高層ビルで来客を見送る時には、基本的にはエレベーターの位置まで見送りますが、この時には、客がエレベーターに乗るのを見届け、さらに扉が閉じてしまうまで、お見送りして下さい。
大切な客人で有れば、エレベーターに同乗してビルの玄関を出て、外で見送るのがより丁寧です。