マナーうんちく話206≪話上手は聞き上手≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:ビジネスマナー

皆さんは人の話を聞くのが得意ですか?

「話し上手は聞き上手」という諺が有ります。
本当に話しの上手な人は、前回話題にした饒舌な人ではなく、先ず相手の話をしっかり聴いてから、自分の話をするという意味です。
相手の話を先に聞いておけば、相手も自分の話をしっかり聴いてくれるので、ここに互いの信頼関係が生まれることになります。


「話し上手の聞き下手」という諺もあります。
自分が話す事ばかりに夢中になり、相手の話を聞こうとしないことです。
これは褒められたことではないですね。

人の話をしっかり聴くことになれれば、話しの内容や情報が理解でき、教養が付き、さらに良好な人間関係を築くことができます。
ちなみに、誰でも同じだと思いますが、自分の話をしっかり聴いてもらえる人は、話しもしやすいので、当然好感を持っていただけます。

ところで、日本人の多くの人は、自分を「話し下手」と思っているそうです。
でも心配無用です。
話しをするのが苦手な人は、人の話をしっかり聴いてあげればいいです。
「聞き役」になることです。

ということで、ここで相手の話を聞く時のポイントについて解説しておきます。

○相手の「目を見る」、そして「頷く(うなづく)」「相槌を打つ」ということです。但し、目を見ると言うのは見つめることではありませんので注意して下さい。
そして、頷いたり相槌を打ったりして話しを聞くことは、相手の事を真剣に聞き、それを一生懸命理解しようとする現れです。ぜひ実行してみて下さい。

○加えて少しスキルが要求されますが、相手の話しや表情に同調したり、話しがしやすい状況を作ったり出来ればなおいいです。

○必要に応じメモをり、話しが終わった時点で、要点を反復して下さい。

○話しを聴く態度も大切です。
よく、腕を組んだ状態で話を聴く人を見かけますが、感心しません。姿勢を正し、真摯な態度で聴くことが大切です。学生時代にはぜひ身につけたいマナーです。

このように、聞き役に徹し、相手の話を真剣に聴くことができれば、仕事も恋愛にも好結果が期待できます。
聞き役は思わぬところで、大きな武器になることを認識して下さい。

ところで、誰しも、聞いてほしい、得意な事や自慢できることをお持ちだと思います。
しかし、相手に自分の得意話や自慢話をしないことがマナーです。
しかし、相手が得意話や自慢話をしてきたら、それをしっかり聴いてあげるのも大切なマナーなのです。

なぜなら、マナーの原点は、すでに何度もお話ししましたが、「相手に不快感を与えないこと」と、「相手に好感を与えること」だからです。
誰しも、自分の自慢話はしたいけど、人の自慢話は聞きたくないものです。

ちなみに私の場合は、接客業でしたから、常にお客さんの自慢話の聞き役でした。
最初は嫌でしたが、徐々に慣れ、やがて好感の持たれる聞き役になるよう努力し、それが功を奏し、大変多くのお客さんと、良好な人間関係を築かせていただきました。

最後に、聞き役だけでは事は収まらないケースも多々あります。
話し下手の人にとっても、どうしても話しをしなければならない場面もあります。
その際は、最低、「イエスとノー」だけは、はっきり言えることが大切です。
口下手で多くを語ることはできなくとも、出来る限り自分の言葉で、誠実に話して下さい。
次回を参考にして下さい。


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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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