マナーうんちく話38≪お見合いの知識と意義≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:結婚のマナー


マナーうんちく話38《お見合いの知識と意義》

1月20日は二十四節季の一つ「大寒(だいかん)」ですね。
一年で一番寒い頃で、大寒の終わりは「節分」です。「寒げいこ」が行われたり、寒天、味噌、酒等寒気を利用した食物が仕込まれる時でもあります。
今朝(1月19日)の山陽新聞の朝刊(東備版)に、赤磐市で冬の風物詩、日蓮宗蓮現寺の「寒修行」の記事が掲載されていましたね。


さて、寒い時期、ハッピーな結婚で「心温まるホットなお話」の続きです。
よろしくお付き合いください。

「運命の人」との出会いは多種多様です。
ここでは、広義の意味における「お見合い」について触れてみます。
多くのカップルと触れてみて、また多くのお見合いをプロデュースした経験上、お伝えしたいメッセージが沢山あります。
「お見合いの知識と意義」「お見合いのマナー、準備・本番・終了まで」「成功するお見合いの秘訣」「交際相手とより親密になる方法」と続きますが、これらのことをしっかり認識いただき、実行していただいたら、ハッピーな結婚はとても身近になると思います。

結婚をおぼろげに意識している人から既婚の人まで、大変お役に立つと思います。

◆お見合いとは
友人、知人、親族、近所の人、上司、結婚サービス提供業者、仲人(世話人)など第三者の仲介により、結婚を前提として男女が対面することです。「恋愛苦手」「出会いがない」等の人にとっては大変合理的なシステムです。

そしてお見合いはあくまで結婚が前提ですから、互いに気に入ったら交際、結婚に至る可能性は高く、場合によっては結婚までの最短距離になります。さらにお見合いといえど、「出会いの場の一つ」ですから、これを機会に交際・恋愛に発展し、互いの合意により結婚に至るので、本質的には恋愛結婚と何らか変わらないと私は思っています。
「お見合い恋愛結婚」成る言葉が存在するのは、まさにそれですね。

最近では、民間企業や行政主催のパーティー形式による集団お見合いスタイル(合コンなど)が人気のようですが、実のところ、成果はどうでしょうか?
私は個人的には最初から1対1のお見合いがお勧めです。勿論人それぞれですが・・・

◆「恋愛結婚」と「見合い結婚」。どちらがいいの?
多くのカップルとの触れ合いの中では、まったく互角だったと思います。今では見合い結婚も恋愛結婚も、互いの合意によるものだからです。

ただ結婚に至るまでのプロセスとしては、「恋愛結婚のカップル」は、互いに気心は充分しれておりますが、両親の承諾を得るのに苦労した人も結構いたようでした。宗教、仕事、続柄、家柄、年齢、学歴、収入等の理由で猛反対されて苦労の末、一緒になったカップル、さらに一見不釣り合いのカップルも珍しくないです。

一方、「見合い結婚のカップル」は、周囲の人が承知のうえでの結婚だからほとんど反対されるケースはないです。当事者同士が結婚を前提とした交際を経てするので、比較的スムーズに至っています。
ただ、勧めてくれた人の言うままではなく、充分に交際期間をとり、しっかり観察し、あくまで自分自身の判断で決めることが大切です。返事を急かされても曖昧な結論は避けるべきです。
最初から生半可な気持ちでのお見合いは感心しません。

このように結婚の意志さえ明確だったら、たとえ自分の力だけでは出会えない人でも、信頼出来る人に委ねることによりハッピーな結婚ができるということです。お見合いの意義はまさにここにあります。
但し、折角の「出会いをモノにする力」が必要です。この件は後で詳しくお話します。

◆お見合いの歴史
江戸時代から戦前にかけて、結婚の7割はお見合い結婚だといわれております。一般庶民は比較的自由に恋愛し結婚できたようですが、武家階級やお金持ちの商人たちは、家の存続が必要になるので、家にふさわしい相手はお見合いで選ぶようになります。

ところで江戸時代のお見合いは、現在みたいに互いに茶でも飲みながら会話するのではなく、世話人が場所を選び女性をそこにつれて行き、その女性を男性が蔭ながら、顔立ち、スタイル、立ち居振る舞い等を観察(見合う)します。男性が女性を気に入れば、世話人に扇子を託します。その扇子(センス)を世話人が女性宅に届け、それを受け取ってもらえれば婚約成立です。

またお「見合い結婚」から「恋愛結婚」へとその割合が変わったのが1960年代末頃ですので、歴史的にはお見合い結婚が大きなウエイトを占めていたようですね。実はこの頃から離婚件数も徐々に増加傾向に転じました。離婚の原因は景気と大きな関係があるといわれておりますが、生活水準ははるかに今の方が高いですよね。
従って恋愛結婚=ハッピー結婚という図式は成立しない気がします。

また現在でも若い人は恋愛結婚希望者が多いようですが、30歳を超えたら男女ともこだわらない人が増えているようです。

さらに日本では、交際期間中に子どもができたら結婚するという「できちゃった婚」というとてもユニークな結婚スタイルがあるのは承知の通りです。
婚外子が50%を超えるフランスなどでは考えられないことでしょうが、お国柄でしょうか。
比較的若いカップル(10代後半から20代前半)が多いですが、若いだけに周囲の協力がなにより大切です。協力を惜しまず、皆で温かく見守ってあげて下さい。

◆お見合いを希望するに当たり
先ずは信頼出来る人にお願いするのが一番です。
「お願いする方」と「される方」に信頼関係が確立されていることが一番大切です。
ここが良くなかったら、後あとまで響きます。

日頃から付き合いのある、上司、友人は別として、例えば、親が知り合いの仲人(世話人)にお願いしたとします。親と仲人に信頼関係ができているか、先ずそこを確認して下さい。親は知り合いの紹介だと答えたら、知り合いとその仲人の信頼関係はどうかを問う必要があると思います。そして最終的には、その仲人と当事者であるあなたが、一度はお会いすることをお勧めします。その席で、あなたは仲人に自分の結婚観や相手に対する希望、さらに自己アピールをされたらよいと思います。ビジネスのプレゼンではないので、いいことも悪いことも包み隠さずが、大切です。

特に再婚希望の人は、離婚した理由、再婚を希望する理由を明確にすることが大切ですね。
ちなみに、私も再婚希望の方から依頼をたくさん受けましたが、必ず一人になった理由をお聞きします。かなりプライバシーに関与するようになりますので信頼関係が必要です。
それと共に仲人の人柄も観察して下さい。
このコミュニケーションはとても大事です。

仕事が忙しいので、全て親任せ、人任せでは感心しません。
現実は当事者より、親の方が真剣になっているケースが多いようです。本末転倒です。
お見合いの全体像を主体的に捉えて下さい。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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