パワハラの実態と認識 ~パワハラが意図的に行われるケースは少ない~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:仕事・生活・ビジネス

パワハラと言いますと
強制や脅迫だったり、命令指図・指示といった
どこか相手を支配することのような印象があります。

相手は臆して(萎縮したりして)やがてうつ病を発症するなど
恐怖による支配がパワハラだとお考えではないでしょうか?

しかしパワハラとは必ずしも相手(受けた側)が恐怖しているとは限りません。

と言いますのも
パワハラを行っている側が例え穏やかな口調で
丁寧で優しい接し方(態度)であったとしても
権力行使による実効支配が行われていればそれはすなわちパワハラなのです。

ただ受けた側が精神的苦痛を感じているのであれば
本人に悪意やパワハラの意図はなかったとしても
精神的苦痛を与えてしまっている接し方ということでありますから
接し方や態度を修正(改善)していく必要があるわけです。

何も暴言や暴力だけがパワハラなのではありません。

実はここがクセモノで
パワハラを行っている側は自分にパワハラをしているという認識がなく
無意識という自分にとっては普通の態度(接し方)が
パワハラになっているというケースが多いわけですね。

ですのでこれはパワハラなんだと自分では気づきにくく
そしてまた周りも気づきにくく
パワハラの横行が当たり前になっているのが現実です。

もちろんパワハラだけに限らず
ハラスメント全般に同じことが言えます。
(ちなみにDVも同様)

何度も言いますが、暴言や暴力だけがパワハラではありません。

だからこそパワハラの本質や性質に気づく必要があるのです。

本人に悪意があってもなくても
意識して気をつけなければ自然に発生(横行)しているのがパワハラなので
「パワハラ」という言葉のフレーズや印象にとらわれずに
“行為(言動)”に着目して自身や周りの人の言動を振り返ってみてください。

そしてそれはパワハラだと騒いで責め立てずに
冷静に状態を伝えて(自覚して)対策を講じるための考察をしていきましょう。

自覚や認識のない人に直接的に訴えても感情を逆なでするだけです。
(逆効果にしかならない)

具体的な取り組みとしては定期的に話し合いや会談の場(検討の機会)を設けるなど
個々や全体への聞き取りや意識調査(パワハラに対する理解と認識)を実施し
チェック体制を整えて一人ひとりの意識向上につながるような取り組みを推奨いたします。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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