昔話「笠地蔵」に見るSDGs問題 ~福も過ぎれば環境問題に~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:なるほどおもしろ心理学

笠地蔵の話を大まかに振り返りますと
貧しくても心優しいご老人の行いによって
お地蔵様が恩返しにとお米などの物資を恵んでくださるという
子どもたちに優しい心を育んでもらうためのお話と言えるでしょう。

お地蔵様からのお恵みによって豊かになった老夫婦ですが
笠地蔵の話ではそこまでではないかもしれませんが
このように突然福が舞い込んだり豊かになるようなお話の裏には
実はSDGs問題が見え隠れしているわけですね。

すでにお気づきだと思いますが
別に望んでもいない、欲してもいない物を大量に送りつけられたところで
例えば食料品でしたら全てをすぐに食べ切れるようなものではないので
食材を腐らせたり食品ロスの問題に結びつきます。

衣料品であってもそんな大量に着られるわけではなく
置いておくのにもかさばって空間を圧迫しますし
毎日着回すにしても洗濯回数の増加など環境問題にもなり
廃棄するとしてもゴミ問題に繋がります。

リサイクルや誰かに提供するといったように
現代に通じるSDGsとしての取り組みもありますが
良かれと思って一方的に送りつけること(つまり供給過多)は
SDGsの問題につながることを忘れてはなりません。

招福によって福を呼び込みすぎることや
豊かになり過ぎることへの警鐘として
私たちは今ここに昔話から学んでいく必要があるのではないでしょうか?

笠地蔵はそんな内容の話ではないとしても
ものの見方や捉え方として学ぶべきところは
どんなところからも得られるという教訓のように私は思います。

もっと深読みしていけばまだまだ隠されている課題が見えてくると思いますが
皆様もあらゆるところから学びという豊かさを引き出し
学びを福となすような豊かな心を育んでいきましょう。

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宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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