何でも仕切りたがるのは、心に余裕が無い証拠
例えば汗をかいて不快に思ってる方は
汗をかかない人が羨ましく思いますし
どうすれば汗をかかないかとか、自分もそうなりたいと思われてるかもしれません。
しかし人間は暑ければ汗をかくもので
暑くても汗をかかないのは不自然であり、体が正常に機能してないとも言えます。
汗は体温調節のためにかくものであり
身体が熱を持ってるのに汗をかかないと、身体に熱がこもってしまいます。
その結果、意識障害など熱中症の症状が出ますし
汗が流れてくれないので汗腺に汗が溜まって細菌が繁殖し
汗疹の原因になって別の不快な症状に苦しむわけですね。
汗が出て不快な思いをするだけで済むのか
汗が出ないで別の不快な症状で苦しむのか。
このように何でも自分の感覚だけで捉えてむやみに他人を羨むのは
自分だけが不幸である悲劇の主人公に陥ってしまいますので
人はどうしても自分の苦しみしかわからないので仕方ないのですが
他人の苦しみを知ればまた、自分の苦しみも軽減するんだという事を知ってください。
人は基本的に自分の事しか考えられないものであり
知ろうとしなければ他人の苦しみも何もわかりませんが
考えようともせずわかろうともしなければ
自分の不幸や不平不満ばかりが強調されてしまい、苦しみの原因や問題の本質に気づく事が出来ません。
だからそんな自分の足らない部分に囚われて苦しみ続けるのです。(過不足がわからない)
他人の羨ましい部分にしか目が行かず、気になって気になって仕方がなくなるのです。
本当は自分はこんなにも恵まれてるにも関わらず。
この不幸の悪循環を断ち切りたければ、他人の苦しみを知る事。
そして自分と他人を比べるのではなく
苦しんでる他人じゃなくて今ある自分に感謝し
自分がどんなに恵まれてるのかを感じるのです。
そのためにはやはり他人の苦しみを知る必要がありますが
積極的に知ろうとする必要はありませんし
他人から無理に聞き出そうとするのは避けてください。
必要以上に人の苦しみを知ろうとすると(知り過ぎてしまうと)
自分が他人の苦しみまで抱えてしまう事になりますし
相手を増々傷つけてしまうので禁物です。
他人を傷つけてまで自分の事だけ考えていてはいけません。
そんな他人の傷をえぐるような事をするのではなく、学ぼうとするのです。
何とかしてあげようと(傷を広げようと)するのではなく自分が学ぶのです。
他人の苦しみは他人の苦しみ。
ただ受け止めてあげるだけでいい。
自分が苦しいのに他人の苦しみをどうにか出来ますか?
人の苦しみも知らないのに何とかしてあげられますか?
違うんです、それぞれに自分が学ぶ事。
すると人の痛みがわかる心が生まれますし、支え合う事の大切さにも気づけます。
そして今の自分でいられる事にも感謝が出来ます。
自分の感覚だけで見てたら自分が苦しい事しかわからない。
だからこそ他人を大切にするのは自分の苦しみの軽減に繋がるんですね。
自分の苦しみは自分一人では解決出来ない。
他人の存在がいかに大切か。
苦しむばかりの人生ではなく、私たちの心を豊かにする方法。
それが学びなのです。
京都カウンセリングラウンジ
宮本 章太郎
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