コミュニケーションと心のコントロール

宮本章太郎

宮本章太郎


先日、私にイメージでものを言われて
かなり気分が悪かった事がありました。
でも事実は違うんです。
人の事を、ただイメージだけでものを言われたんです。
だから気分が悪かったんです。

これは心理カウンセリングでの事ではありませんし
カウンセリングとは一切関係無いところの話しです。

ただこの様に、私だって気分を害する事はあります。
いつでも平穏な心でいるわけではありません。
でもこれで正常なんです。
心理カウンセラーだから心の事には精通していて
いつも平静な心を保ってるだろう
というのは違うんです。
腹立たしい事があれば腹を立てますし
楽しい事があれば存分に楽しみます。

それでもやはりコントロールする術を知ってますから
その事をいつまでも引きずる事はありません。

何かにつけて直ぐイライラしてる人というのは
人の話しを聴けない、聴く耳を持てない人が多いように感じます。
話しも聴かず、全部自分の中だけで判断、処理してますから
相手の事なんて考えられないんでしょうね。

こういう事を言うと
じゃあ聞いてやるから、言いたい事があったら言ってみろ。
という人がいます。

この場合、その人はまずまともに話しを聴いてはくれませんし
そういう威圧的な態度で、まともに話せるわけがありません。
聴く耳を持って聴いてくれると感じられないんですね。
つまり、この人に何を言っても話しにならない。
という風に捉えられるんです。
そんな状態で本心で話せるわけがありませんし
会話、コミュニケーションとして成り立つはずがありません。

私はこれを、一方的なコミュニケーション
あるいは支配的コミュニケーションと言ってます。
これは一方が威圧的でなくても
お互いがそれぞれ聴く耳を持ってない場合でも言える事です。
一方向のコミュニケーションというわけですね。
いずれにせよ、一般的にいわれるコミュニケーション
つまり双方向のコミュニケーションとしては成り立ってません。

人は自分の話しを安心して聴いてくれると感じられてこそ
始めて本音で話す事が出来るのです。
この人なら話せる、ではなくて
この人なら聴いてくれる、と感じられるかどうかです。
何でも話しやすい人とそうでない人との違いを思い返してみてください。

最近はこういった、コミュニケーションの欠落というのか
相手とコミュニケーションを上手く取れない人が多いように感じます。
これは何も、話し下手で口数が少ないとか
何を話していいのかわからないといったレベルの話しではありません。
相手の話しを聴く事が出来ない人。
または聴く耳を持てない人、という事です。

人の話しを聴けないという事をまた違った視点で見れば
人間的な器の小さい人という事が言えます。
悪い意味で言ってるのではなく、心が成長出来てないんですね。

そういう人はイライラや自分の思い通りにならない事を
全て他人に向けます。
他の何かのせいにするんですね。
すぐ感情論でものを言い、考える事が出来ず
相手より優位に立とうとする事で、引き換えに安心感を得るんです。
心に余裕がないんですね。
人の関係はどんな立場であれ、全て対等なんです。

ここでもう一つ見ていきたいのが
この人は変わった人で、何かコミュニケーションも取りづらく
何を考えてるのかもわからない。
と思うような人がいると思います。
でも一方では凄く明るく、ある仲間内ではとても人気者で
皆から慕われてるという事だってあると思います。
同じ人物なのに、自分の場合と他の人との場合では
こんなにも違う面がある。

ではなぜこの人にはこうで、この人にはこうと
相手や仲間内によってコミュニケーションの差が出来るのでしょうか?

人と人との関係性においては、全て1対1の最小単位でみていきます。
それは、多数対個人という視点からでは
問題となってる間柄の正常な関係性の見方が出来ないからです。
(全体の中の個人という見方をする事もありますが
これはまた話しが違ってきますので、今回は取り扱いません)
他人とのコミュニケーションで問題なのは
その人の人格ではなくて、全て自分の問題だという事。
性格の悪さや、どちらが悪いという話しではありません。

もしも何でも相手のせいにして、その人格を責めるなら
なぜ違う面では人気者だったり、誰かから慕われたりするのでしょうか?
自分にとってその人がイライラする対象であるなら
それはお互いの関係の中での事であって
本当にその人の人格に問題があるなら
誰かから慕われるという事もないでしょうし
どんな人からみてもイライラされてる事でしょう。
もしもその人が全ての人から
そして常にイライラされていてるのであれば
その時はようやくその人格に問題があると言えるでしょうね。

つまり、自分の不平不満に対して
人の人格が問題になるという事はありません。

相手に対してイライラや不満を感じるのであれば
その人の人格を責めるんじゃなく、自分の(心の在り様が)問題である
という事を悟らなければ
いつまで経ってもそのイライラが解消される事はありません。

ただ、お互いがお互いの関係の中で
それぞれが良くしていこうと思わない限り
やはりその関係が上手くいくという事は難しいでしょうね。
いくら自分の問題だといっても
自分一人の中で起こってる問題ではないのですから。

それでもその時に自分が感じ、心から湧き起こった感情を素直に受け止め
上手にコントロールし、付き合っていく事で
今の息苦しさやイライラというものは軽減出来ると思います。
自分を受け止められるようになると
心に余裕が出来ます。

心に余裕が出来ると、どんな良い事があると思いますか?

他人の良いとこも悪いとこも客観的に見えてきますし
その部分を知った上で、上手に付き合っていく事も
受け止める事も出来るようになります。

自分を知る事だって同じなんです。
自分の良いとこや悪いところが、他者という対象を通して見えてきますし
その部分を知る事で、自分の心をコントロールする事が可能になります。

知らないという事は何も出来ないんです。
知るからこそ、そこから何か道が見えてくるんです。

今の現状から先に進みたければ
ぜひ自分を知ってください。
そして相手を知ってください。
物事を知ってください。

学ぶ人、成長する人、そして感謝する人に
未来が待ってます。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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