準備途中でも即行動しなさい
「ちゃんと伝えていないけど、きっと伝わっているはず」
身近な人との関係ほど、「言わなくてもわかるだろう」という思い込みが生まれがち。でもその小さなすれ違いが、いつの間にか心の距離を広げていることがあります。今回は、友人の家族の出来事を了解を得た上で「思い込みがつくる心のすれ違い」についてお伝えしたいと思います。
きっかけは、些細なすれ違い
昨年の今頃、友人は日々の業務に追われていました。朝から晩までスケジュールが埋まり、心にも時間にも余裕がなくなっていました。家族との会話も「行ってきます」「おかえり」だけで済ませ、こちらが疲れているのを察してくれていると思い込んでいたのです。
でも、ある晩、いつもと違うトーンで「最近、私のこと見てないよね」と奥さんに言われたそうです。友人は驚いて「そんなつもりはないよ」「ちゃんと感謝してるよ」と言いかけて、言葉が詰まりました。振り返ってみれば、自分の中では“ちゃんとやっているつもり”でも、相手には「無関心」に見えていたのかもしれません。
「わかってくれている」は、伝えてこそ
相手との距離は、何か大きな問題があるときよりも、日々の小さな無関心の積み重ねで生まれることが多いものです。信頼している人ほど、「言わなくても通じる」と思いがち。でも本当は、その信頼こそが、丁寧に伝え合うことで深まっていくものなのだと思います。たとえ近しい関係であっても、日々の小さな言葉を惜しまずに届けることが大切です。
「ありがとう」の一言。忙しいとつい後回しにしてしまうこの言葉も、言わなければ相手には伝わりません。気持ちを伝える努力を惜しまず、きちんと向き合うこと。それが、関係の「隙間」を埋める一番の近道。小さな言葉が、心の距離を縮めるます。
「今日、疲れてる?」
「最近どう?」
「ありがとう、助かったよ」
そんな一言が、相手の気持ちを支えると同時に、自分自身も関係の中で「今ここにいる」と実感できます。夢中になっていることがあっても、それと同じくらい大切にしたい人がいるのなら、言葉を惜しまないことです。
朝の出勤前に「今日もがんばってね」と声をかける、夕食のときに「一日おつかれさま」と伝える、そんな日常の中で交わされるひと言が、心の距離を縮めてくれます。相手が何を感じているかに、ちょっとだけ心を向けてみる。その小さな意識が、関係をゆるやかに、でも確かに整えてくれるはずです。
【小さな実践】
あなたのまわりで、最近あまり話せていない人はいませんか?たった一言、「どうしてる?」と声をかけてみてください。目を見て「ありがとう」と伝えてみてください。大切な人との関係は、「わかっているつもり」のままでは育ちません。伝えようとする気持ちから、もう一度はじめてみませんか?



