読書でなくリサーチするビジネス書
情報が溢れる現代、ネットの普及により、かつては高額な授業料が無料で手に入る時代となりました。冷蔵庫の中身で何を作るかを検索すれば、美味しそうな料理のアイデアが次々と表示されます。仕事やスキルのノウハウも、数十万、数百万の価値があるものが無料でアクセス可能です。
専門的なスキルを身につけようと思えばいくらでも学ぶことができます。でも不思議だと思いませんか?何故、その情報が身に付かなかったり、実践できないのでしょう。
これをお伝えするには少し専門的になりますが、それは「プラシーボ効果」という心理現象にも通じるものがあります。プラシーボ効果とは、効果が期待されないはずの治療や方法でも、実際に効果が現れる現象のことです。これは、心から信じることによって心や身体に影響が出てきます。
子供の頃、親から正露丸が腹痛や歯痛にも効くと言われ、それを信じて飲んでいると本当に痛くなくなったことがあります。
私が高校時代、友人から当時でも高価な英会話セットをもらいました。それは30万円もするものでしたが、興味津々で始めたものの、なぜか教材に身が入りませんでした。もし無料ではなく自分が苦労して手に入れたとしたら、おそらくその価値を感じていたかもしれません。
これは、無償提供されるものに対する評価に関係しています。無料で手に入る情報や教材には、どうしても「価値が低い」という先入観が無意識に働きがちです。一方、自分のお金や労力を投じて手に入れたものには、自然と高い価値を感じる傾向があります。
私とパートナーは教材や本を購入する際に、それぞれが本当に価値を感じるものだったら別々に購入します。これは、自分たちが本当にその知識やスキルを身に付けたいと強く思うからこそ、自己投資としての意味を感じていると思っています。
昨今の情報社会においては、無料で手に入る情報があふれていますが、その情報を活かすためには自己投資の意識が重要です。自分自身の成長や学びを真剣に願い、それに価値を感じることでそれらの情報が活きます。
無料で提供されている情報も、その背後にある価値を見逃さず、自分自身の成長につなげることが最も選んだ情報を自分のものとして活かせると思っています。