思い込みのワナ
今回は昨日の「自己重要感は元気の素」の続きで、相手の自己重要感を満たすコミュニケーション事例をお伝えします。
職場の部下や自分の子どもにアドバイスをしながら自己重要感をアップさせるとっておきの方法は、褒める→アドバイス→褒める→アドバイス→最後に褒めるという黄金リレーです。この事例は「安心感の原則」を参考にしてみて下さい。
人は出来事の最後の印象に左右されるので、最後に褒めて相手の自己重要感をアップさせると次の行動に前向きに取り組むモチベーションが出てきます。
自主性アップのアドバイス
相手の自己重要感をアップさせる2つの伝え方があります。
相手を動かす際、命令や指示ではなくアドバイスを求める
何をするかを相手自身に決めてもらう
私たちは他者から言われたことより、自分でこうするべきだと思うことを優先する性質を持っています。コーチングが効果的で成果が出やすいのは、この性質を利用しているからです。
2つの伝え方を親子に当てはめてみると下記のようになります。
「おばあちゃんからプレゼントをもらった子どもにお礼をさせたい時」
母:おばあちゃんにプレゼントが届いたことを伝えたら喜ぶかな?
子ども:うん、喜ぶと思う
母:じゃあどのように伝えようか?
子ども:次に会った時に伝えるよ
母:それもいいけど今すぐできることって何かあるかな?
子ども:電話してみる
母:そっかぁ、喜ぶかもしれないね。それじゃさっそく電話してみる?
このように相手から意図してない返答が返ってきた時には、少しヒントを加えた質問に切り替えてみるのもいいですね。
相手に何かをしてもらいたい時、「お願いできるかな?」という疑問符を使うことで、「自分は頼られている」と相手の自己重要感がアップし、頼まれたことへの責任感がより強くなります。
他方、パワハラと言われるのは、人前で叱ったり、有無を言わせない命令口調で指示する。これは怒鳴ったり強い口調で命令することで、自分自身の自己重要感を満たそうとしています。
逆に言えば、パワハラ上司は職場や家庭で自己重要感が満たされてない証拠。プライベートでは誰からも尊敬されないカワイソウな人かもしれません。これは家庭でも言えることです。
このところのステイホームで、あなたが子どもやご主人に強く感情をぶつけたりすることが増えたとしたら、誰からもねぎらいや感謝の言葉がないので、自分の自己重要感が満たされてない状態になっています。
こんな提案があります。
家庭の中で家族ルールを作ってみるのはどうでしょう。
お互い何かしてもらった時には「ありがとう」「ごめんね」を言う習慣にするだけで関係性は一変します。ご主人も「家のことは分からないので教えて」と積極的に家事を手伝う気持ちは、長年連れ添った夫婦も新鮮な気持ちになれるはずです。
今回、お伝えしたことは一例に過ぎません。職場や家庭で立場や環境が違うので、そのシチュエーションに合わせながら応用し実践してみて下さい。
今回の記事によるご質問がありましたら気軽にメッセージ、或いは「オンライン寺子屋コミュ」で相談して下さい。
あなたにも気付きがありますように
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「課題の分離ができると人間関係のトラブルを解決できる」
課題の分離の結果から承認欲求と他者貢献が生まれる
【小さな実践】
自分の自己重要感を高めるためには相手の自己重要感を満たすことを優先し行動してみる