緊張を取り除くためにする2つのこと
今回はNLPの「思考パターン」をシンプルにした「認知行動療法」についてお伝えします。認知行動療法は、医師やカウンセラーのもとで様々な精神疾患の治療に行なわれている心理療法の一つです。
簡単に言うと、自分の思考や行動のクセを把握し、認知と行動パターンの歪をコンディショニングすることで生活や仕事のストレスを減らしていく心理療法です。
ここでいう「認知」とは、物事の捉え方や受け取り方のことで、様々な感情を生み出す思考のクセです。この考え方はNLPでもお伝えしています。
上の図でいうと、「刺激」が「事実」で「プログラム」が「認知」です。
「認知」は個々で違うし複雑です。同じ人の「認知」であっても、その時のココロの状態で「認知」が変わり、さらに「認知」は「結果」にも影響されるので、「認知」は、いつも一定とは限りません。
「事実」→「認知」→「結果」
カウンセリングの際、最初に行なうのはアセスメントや本人の記録に基づいて、どのような「状況」によって、このような「状態」なのかを、本人の言葉で明確に切り分けてゆきます。
どうして切り分けるのかというと、事実と結果を明確にしたいからです。つまり、事実は「状況」であり、結果は「状態」なので、事実に歪みがあると結果に影響します。結果は認知に影響するので、それらを整理する意味もあります。
事実はもしかすると、本人の認知によって正しい事実を歪めて捉えているかもしれません。その結果として、どのような感情が湧いたのか、どのような行動をしたのかを明確にします。
事例として
「事実」
営業に行った得意先で納品を断られたので、その場で上司にメールしたが上司から返事がない
↓
「認知」
上司から返事がないのは怒っているからに違いない
↓
「結果」
落ち込んで自己嫌悪になる(感情)
その上司を避けるようになる(行動)
上記の「認知」は「上司とのコミュニケーションを避ける」という結果になったが、もし、ここで「上司がメールを確認していないかもしれない」と認知した場合、感情や行動が変化します。
「認知」は、観点を変えたり客観視すると、思い込みの枠が外れて正反対の結果を生むことができます。また、事実と認知を質問によって整理するメタモデルを使うと、より切り分けをしやすくなります。
NLPと認知行動療法は、基本の考え方としては大きな違いはないように思います。NLPは人間関係や自己啓発で行なわれる一方、認知行動療法は精神疾患の改善というデリケート状態で行なうのでより慎重さが必要になります。
認知行動療法は、コーチングや自己啓発にも応用できます。ただコーチが中途半端な知識と経験で行なうと状態が重くなることがあります。認知行動療法を行なう時には見極めが重要になるので、場合によっては専門医に委ねた方が良いと思います。
あなたにも気付きがありますように
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「セルフイメージを簡単に変える方法」
プライミング効果とは
【小さな実践】
認知行動療法を行なう場合、必ずアセスメントや本人の記録に基づいてカウンセリングを行なう