緊張を取り除くためにする2つのこと
「今日は雨だから散歩はやめよう」
このようにやらない理由を雨にこじつけています。でも、これは雨を理由にして散歩をサボるのが目的です。今回はこんなことをお伝えしたいと思います。
目的にフォーカス
アドラー心理学で「原因論と目的論」というのがあります。
イジメで外に出られなくなったC君に対して、原因論と目的論で出られない理由を分析すると次のようになります。
イジメが原因で外に出られなくなったと考えるのが原因論です。
一方、イジメられて外に出ないC君は「外に出て人と関わりたくない」「傷つきたくない」ということが目的なので、恐怖とか不安で頭が痛くなったりする症状は、目的を達成するためにC君自身が作り出したと考えるのが目的論です。
実際に小学生の頃、私はイジメにあっていました。もしイジメが原因だったら外に出れなくなっていたはずです。ところが私の場合、恐怖や不安より、友だちと会えるのが楽しかったので「友だちと会う」という目的のために学校に行っていました。
工場や医療業界の場合は原因を追求する場合も出てくるでしょうが、人間関係においてはほとんど目的論で考えた方が理にかないます。
怒りにおいても、とかく怒りの原因にフォーカスしがちですが、怒った相手は何かの目的を達成するために怒っています。例えば、イジメにあっていたC君が、イジメた相手に殴りかかったとします。
C君が殴ったのはイジメが原因でしょうか? 殴るきっかけはイジメかもしれませんが、殴ったのは「イジメから開放されたい」とか「本当は仲良くしたい」という目的があったから殴るという手段をとったはずです。
原因だけにフォーカスしていたら、イジメられたC君の「本当は仲良くしたい」という気持ちは観えてこないでしょう。
もう少し事例をあげると、Cさんが仕事でミスしたことをA、B二人の上司に報告した際、A上司は顔を真っ赤にして怒ったとします。
ミスが原因で怒られたと思いがちですが、怒ったA上司は怒りの感情を使って、Cさんを「屈服させたい」とか「憂さ晴らし」などの目的を達成しようとしています。
一方、B上司の方は、冷静にミスの状況を聞いてくれました。B上司は、二度とミスを起こさない解決策を見つけるのが目的で、Cさんの報告を聞いています。同じように目的を果たすだけですが、この二人の上司の違いは大きいですね。
人の評価を気にしなくなり、劣等感もなくなるので生き方が楽になる。
あなたにも気付きがありますように
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「人間関係の悩みは選択理論の法則で解決」
5つの欲求を満たす選択理論
◇「原因論と目的論の使い分け」
何かしらの目的があって今の状況を作っている
【小さな実践】
何か人間関係の問題が起きた際、原因論で考えて出した答えと、目的論で考えて出した答えの違いを比べてみる。