コミュニケーションは合わせ鏡

小橋広市

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テーマ:認知症介護者の憂鬱

「遠距離認知症介護者の日記」のテーマの記事は、お袋が認知症になった初期の頃を記録として残すためにアップしています。

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ここから2014年9月22日の話


子どもがスマホでLINEやゲームに夢中になり困ってる親が多いと聴く。対策としてLINEやゲームアプリに制限を掛けているが、人は制限されるとそれを破りたくなるのが心理。制限すれば良いというのは根本的に違うように思う。

さて、先日、お袋が初めて週一回のデイケアに行って、折り紙で作った小物入れをいっぱい持って帰った。

デイケアに行くことを拒否し続けていたので、一時はどうなることかと心配したが、雰囲気が気に入ったらしく、一日の様子を自慢気に話してくれた。

不思議なことにデイケアに行き始めてお袋の声のトーンが明るくなり、着るものや身だしなみを気にし始めたのです。

しかも、皆んなで昔の歌を唄ったとか、折り紙を教えてあげたとか楽しかったことを詳細に覚えていて、行動にも少し積極性が出てきた。今までは多くの時間を独りで過ごしていたので、ネガティブなことばかりを考えていた。

人と話したりゲームをすることで、悶々と考える時間がなくなった。これは「人は他者と比較し、改めて自分の存在を知り、他者の中に自分を映すことができる」これだろうな。

デイケアに行きたくないと言っていたお袋が、週一回では少ないのでもっと行きたいとまで言い出した。これで当面は安心できそうだ。

お袋が楽しそうにデイケアの話しをしていると、私が初めて幼稚園に行った時、今のお袋のようにルンルン気分でお袋に話していた自分を想い出した。

ここから現在


認知症は病気ではなく「◯◯の状態」のこと。認知症は環境の変化に繊細で、周囲の人や場所の変化で症状は大きく変容します。

お袋が認知症になってからの環境の変化は、「自宅」→「デイケア①」→「デイケア②」→「特養」と大きな変化は4回。この間に病院とショートステイが入ります。

このように考えると、環境の変化はできるだけ少なくする方が良いと考えますが、認知症の進行と共に、本人も含めて周囲の状況が目まぐるしく変わります。

急激な環境の変化を起こさないようにグラデーションを設けられるのは、介護の専門家と家族だけです。


参考になれば幸いです。



【小さな実践】
環境を変えることで思考や行動が変わる


 

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小橋広市
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小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

なりたい自分になる勉強会やセミナーの開催及び、居心地が良い環境の中で、生きやすくなるための講座や相互交流ができる「心ホッとコミュ」というコミュニティを開放しています。

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