緊張を取り除くためにする2つのこと
言霊
言葉は言霊といいます。自分が言ったネガティブな言葉は、ネガティブな人間関係や事象となって返ってきます。
ある芸人がバリ島にロケに行って世界遺産の棚田の風景を見た時の第一声、「何やこんなん日本のどこにでもある風景やないか」続いて田舎の遊園地を見た時に発した言葉「何や同じ乗り物ばかりやなぁ」「カップルやったら間がもたんで」「ボールプールのボールが少なすぎて地面に頭ぶつけて怪我するで」
この芸人の心理を認証バイアスと言います。芸人のネガティブな言葉しか聴いてないので視聴者も納得してしまいます。認証バイアスは、脳は自分が発したことばの証拠集めをするのでネガティブな部分を探すようになります。
アメリカの社会学者 ロバート・キング・マートン氏はこう言っています。「予言をした者(もしくは予言を受け入れた者)が、その予言を信じ、それに沿った行動をすることで実際にその予言が実現する」
「夢をノートに書けば叶う」「他者にコミットメントすることで夢は叶う」というのも、予言の自己実現という考え方からきたものです。日本では言葉に宿る霊力を「言霊」と言うこともあります。
認知バイアスに似ている言葉で確証バイアスというのがあります。人は自分が「正しい」と思った考えを肯定する情報だけを信じ、否定する情報に触れなかったり、信じなかったりする傾向。これが確証バイアスです。
確証バイアスに支配されると、自分の考えに都合が良いデータ収集は行いますが、都合の良くないデータには触れないようにしたり、始めから疑ってかかるようになります。
このような傾向にあなたが陥ったらどうするかというと、
クリティカルシンキングで考えてみます。クリティカルシンキングは「批判的思考」という意味で、ある結論や判断に「本当に?」「反対の意見は?」という反論を自分自身に投げかけて結論や判断の精度を高める手法です。
少し横道にそれますが、
企業研修などでクリティカルシンキングと並び、ロジカルシンキングという言葉がよく出てきます。
2つの違いは、ロジカル・シンキングは「物事を論理的な要素に分解して考えること」で、クリティカルシンキングは「その前提が正しいかどうかを検証した上で本質を見極めること」
これらは別の考え方ではなく「クリティカルに考えロジカルに説明する」というように、これら2つで課題や問題を解決する手法です。私は大学の卒論や、訴訟の資料などにこの手法を使いました。
まとめとして、クリティカルシンキングの事例を記しておきます。
クリティカルシンキングの事例
【結論・判断】
「ほとんどの子育てママは、育児のイライラや怒りで悩んでいる」
【反論】
育児のイライラと怒りとは具体的にどのようなものか?
本当に全ての子育てママが悩んでいるのか?
育児以外でイライラや怒りの原因はないのか?
育児において、子育てママ以外にイライラや怒りで悩んでいる人はいないのか?
今回は認証バイアスの解決には、クリティカルシンキングを使うということでした。私は自分の人生をいつもこのように考えています。
思考→言葉→行動→習慣→人生観
良かったら参考にして下さい。
【小さな実践】
本来の目的は何かを常に意識することと、自他にこのような思考のクセがあることを前提にコミュニケーションをとる