マイベストプロ京都
小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(こばしひろ) / 講師

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

コラム

家族のコミュニケーション不足の原因の70%は住環境が原因

2019年2月16日 公開 / 2020年10月25日更新

テーマ:住環境習慣コンディショニング

コラムカテゴリ:スクール・習い事

先日の「パーソナルスペースと住環境」の記事の続き。

住環境と家の関係


あなたは住まいを選ぶ時、何を最優先しますか?

一般的には次の2つが選ぶポイントになります。コストや地域環境の外的条件と、家族の住み方を考える内的条件です。

外的条件は、コスト、通勤通学、最寄りの駅、ショッピング、病院、公共施設など。内的条件は、家族の住まい方ということになりますが、私が最も重要視しているのが住まいの住環境です。

現代の住まいを、人の動線として機能別に分けると、「トイレ」「浴室・洗面室」「リビング」「ダイニング」「キッチン」「寝室」「子供部屋」「共有スペース(廊下・ベランダ・玄関)」になります。

半世紀前の日本家屋には、必ずといっていいほど、家族が集まる茶の間にちゃぶ台というリビングとダイニングを合わせたような和室があったものです。

やがて高度成長期で一層核家族化が進み、冠婚葬祭も自宅で行なうことがなくなり、人が集まることが少なくなった昨今、家族の形態が変化し、ほとんど和室を計画に入れなくなりました。

人間

子育て家庭の変化


内的条件の住環境を計画する時、日頃、家に居ないご主人より、子育てや家事をする奥様の考えが中心になって計画することが非常に多く、L・D・Kを中心に間取りを考えるようになりました。

その一方、子育てをしていれば、子供部屋も計画の重要なポイントになります。これは子供部屋を広く取るということではなく、家族の気配を感じる間取りになっているかどうかということ。

子どもが学校から帰った際、玄関から親と顔を合わすことなく自分の部屋に入れると、将来、子どもとのコミュニケーションが取りにくくなる可能性がある間取りということです。

子どもが小学低学年では、子どもが寝るスペースがあればテレビも勉強机も子供部屋にはいらないと思っています。テレビを観たり勉強するのはリビングでもできます。

子どもが受験や自立を意識し始めた時に、ベッドと勉強机を置ける部屋があれば事足ります。

子どもの自立


子どもは幼い時に、家庭の中で親の話や行動を体験しながらアイデンティティを形成していきます。これが「子は親の背中を見て育つ」ということだと思います。

私の幼い頃は、子供部屋がなかったので祖父やお袋の世間話や経験談を食事をしながら聴いて育ちました。いわゆる食育というのは、幼い頃から自然なカタチで学んでいたように思います。

理想の家族のカタチづくりは、子どもが部屋にこもる要因を少なくし、自然に家族がコミュニケーションをとれるような充実したL・D・Kのプランニングです。

子どもが自立できなかったり家族関係がギクシャクするのは、間違った住環境が影響しているという話は、これからもお伝えしてゆきたいと思っています。



【小さな実践】
コミュニケーションがとれる家族のカタチをつくるために、現在の間取りが適しているどうかを考えてみる

この記事を書いたプロ

小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会)

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